初乳期間中の新生児の体重の減り方が正常かどうかをチェックするツール

(2014年12月) カリフォルニア大学サンフランシスコ校の研究グループが、母乳で育てられている赤ちゃんの生後3日以内の体重の減り具合が正常範囲内であるかどうかをオンラインでチェックできるNewborn Weight Toolというツールを作成しました。

女性は出産後ただちに大量の母乳が出るようになるわけではありません。 出産後にはまず初乳と呼ばれる栄養分と抗体を高濃度で含有する母乳が少量出ます。 そして初乳が出ている時期には赤ちゃんの体重が少し減少するので出産経験の無い母親や医師でさえも不安になることがあります。

そして、母乳の量が少ないことを不安視して粉ミルクを与える母親もいますが、赤ちゃんの体重の減少が正常範囲内であるならば、粉ミルクは与えない方が望ましいと考えられています。

赤ちゃんが脱水症状や高ビリルビン血症になって再び入院することになるケースもありますが、大部分の赤ちゃんはこの時期に体重が減っても心配いりません。

Newborn Weight Tool について

研究グループが作成したツールは10万人超の赤ちゃん(母乳育児)の生後の体重の変化を時間刻みで記録したデータに基づいています。 データを分析した結果は "Pediatrics" 誌に掲載されており、この研究によると、母乳で育てられている赤ちゃんの中には従来考えられていたよりも①速いペースで、②長期間にわたって体重が減る子がいます。

ツールの使い方
出生時の情報(*)と現在の情報(**)を入力し、出産方法が自然出産(Vaginal)だったか帝王切開(Cesarean)だったかを選択して、"Graph it"(緑色のボタン)をクリックするとグラフが表示されます。
(*) 出生時体重(Birth weight)、出生日(Birth Date)、Birth Time(出生時間)
(**) 現在の体重(Weight)、現在の日付(Date)、現在の時間(Time)

グラフには緑色、黄色、オレンジ色、茶色のラインと、灰色のマーカーが表示されます。 4本のラインは赤ちゃん10万人分のデータに基づく体重減少のパターンを示し、灰色のマーカーは自分の赤ちゃんの体重減少度が10万人中のどの辺りに位置するかを示しています。 グラフの縦軸は体重減少度を、横軸は経過時間を示しています。

茶色のラインは10万人の95%が含まれるラインで、灰色のマーカーの位置がこのライン以下であれば体重減少の激しさにおいて10万人上位5%に入ることになります(体重が減りすぎ)。 一方、緑色のラインは10万人の50%が含まれるラインなので、マーカーの位置がこのライン付近であれば平均的な体重減少幅であり心配はいらないということになります。

このツールは無料で、医師だけでなく母親が使うこともできます。