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ニコチン含有量の少ないタバコに切り替えても喫煙本数は増えない

(2014年8月) "Cancer Epidemiology" 誌に掲載されたワーテルロー大学(ベルギー)の研究によると、喫煙量を減らしたい人はニコチン含有量の少ないタバコに切り替えると良さそうです。 この研究で、ニコチン含有量の少ないタバコに切り替えても、1日あたりの喫煙本数に変化は見られなかったのです。

研究の方法
72人の喫煙者にニコチン含有量が通常よりも少ない3種類のタバコ(商品名: Quest)を試してもらい、喫煙パターンにどのような変化が出るかを観察しました。 この3種類のタバコに含まれるニコチンの量は、8.9mg、8.4mg、および0.6mgというものでした。 通常のタバコには平均12mgのニコチンが含まれています(*)
(*) 日本のタバコのニコチン含有量を調べてみると、1本当たり0.1~2.3mg程度でした。外国のタバコも同程度。 Quest のニコチン含有量にしても、Wikipedia では Quest1 が0.6mg、Quest2 が0.3mg、Quest3 が0.05mgとなっていました。 上記本文中の数字は1パックあたりの数字なのでしょうか。
結果
ニコチン含有量が少ないタバコに切り替えても、タバコの吸い方(根元まで吸うとか?)や、喫煙本数、喫煙者から検出される有害化学物質の量(*)に変化は見られませんでした。
(*) タバコ1本あたりのニコチン含有量だけを減らしているので、タバコ一本に含まれるニコチン以外の有害物質(一酸化炭素やタール)の量は普通のタバコと変わらない。 したがって、ニコチン含有量を減らすことによって喫煙本数が増えるのであれば、有害化学物質の摂取量が増えてしまう。 変化が無い(=増えていない)ならOKということです。
解説

今回の結果は、政府が規制によってタバコに含まれるニコチンの量を大きく減らすと、喫煙本数が増えたり、激しく吸うようになるのではないかという懸念を和らげるものとなりました。

研究者は次のように述べています:

「タバコのニコチン含有量を減らす障害となっている主因の1つとして、ニコチン含有量を減らすと減らした分だけ喫煙者の喫煙本数が増えて(ニコチン以外の)有害物質の摂取量は逆に増えてしまうのではないかという懸念がありました」

「しかしながら今回の研究においてニコチン含有量が顕著に少ないタバコに切り替えても、喫煙者はニコチン摂取量を補おうとして喫煙本数を増やしたり、吸い方を変えようとしませんでした。 あるいは、そうできませんでした」

「タバコ業界の内外で行われた研究により、タバコのニコチン含有量を大幅に減らすことによってタバコがもたらす習慣性(依存性)が弱まることは十分に示されています。 タバコの習慣性を弱めることによる喫煙量の減少とガン予防の効果は相当なものでしょう」
まとめ
今回の話をまとめると、ニコチン含有量を減らすと:
  1. ニコチン(これ自体も非常な毒物)の摂取量が減る。 ただし、一酸化炭素やタールの摂取量は減らない。
  2. タバコの習慣性が弱まるので喫煙本数を減らすことが容易になる。 喫煙本数を減らせられれば、一酸化炭素やタールの摂取量も減らすことが出来る。 そしてニコチンの摂取量もさらに減る。
水タバコも体に悪い」によると、水タバコに含まれるニコチンの量は少ないものの、一酸化炭素やベンゼンの摂取量は紙巻タバコを吸う場合よりも増えるそうですから、水タバコに切り替えるよりはニコチン含有量の少ない紙巻タバコに切り替える方が健康への負担が少ないのかもしれません。