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ニコチン補充療法で心臓発作のリスクは増えない

(2013年12月) "Circulation" 誌に掲載されたレビューによると、ニコチン・ガムやニコチン・パッチ、それに「チャンティックス」などの禁煙補助薬が心臓に害を及ぼすことはなさそうです。

レビューの方法

63の研究のデータ(合計で 30,500人分以上)を分析して、ニコチン補充療法(ガムとパッチ)、ニコチン依存症治療薬のバレニクリン(商品名:チャンティックス)、抗うつ剤のブプロプリオン(商品名:ウェルバトリン)が心臓に与える影響を評価しました。

結果

ニコチン補充療法によって、心拍が速くなる、あるいは異常になるリスクが一時的に増加していました。 ただし、このリスクの増加が見られるのは、 ニコチン補充療法を行っているときに喫煙をした場合であるケースが多数でした。 ニコチン補充療法と同時に喫煙をしない限り、深刻な心臓イベント(心臓発作など)のリスクは増加していませんでした。

また、バレニクリン(チャンティックス)でも、心臓発作・脳卒中・心臓に起因する死亡のリスクは増加していませんでした。 ブプロプリオンに至っては、これらのリスクを低減する作用さえありました。

留意点
今回のレビューのデータに含まれていたのは大部分がわりと健康な人たちでした。 したがって、なんらかの疾患(慢性的な肺疾患や心血管疾患など)がある人の場合には話が違ってくる可能性もあります。
コメント
研究者は次のように述べています:
「(心拍数の増加や異常などの)比較的軽微なリスクは、一過性のものですし医師にもよく知られています。 このようなリスクは、ニコチン補充療法と喫煙を同時に行うと増加します。 ニコチン補充療法をしているときには、喫煙を控えましょう」
米国の禁煙専門医も次のように述べています:
「ニコチン補充療法の最中にはタバコを吸わないように指示されるのが常です。 ニコチン摂取量が過剰となるために副作用のリスクが増加するためです。 ニコチン補充療法は、タバコを完全に断ってから開始することを想定しています」
「ニコチン・ガムやニコチン・パッチなどのニコチン補充療法の安全性を心配する患者が少なくありませんが、ニコチン補充療法で摂取するニコチンよりも喫煙で摂取していたニコチンの量の方が多いケースが大部分です(から心配する必要はありません)」