悪夢を見続ける子供は、思春期に精神疾患になるリスクが増加する

(2014年3月) "SLEEP" 誌に掲載された英国の研究によると、12才未満の子供が頻繁に悪夢を見る、あるいは夜驚症(睡眠中に突然起き出して、叫び声をあげるなどの恐怖を示すこと)を繰り返す場合には、思春期の初期に精神疾患(幻覚、妄想思考障害など)にかかるリスクが増加します。

この研究におけるリスクの増加率は、頻繁に悪夢を見る場合には3.5倍(2~9才の低年齢の子供の場合には1.5倍)、夜驚症の場合には2倍でした。
悪夢

悪夢はレム睡眠(睡眠の後半に生じる眠りが浅い状態)の最中に生じます。 悪夢を見ると、恐怖感や不安感で目覚めます。 汗をかくこともあります。 悪夢は小さな子供では普通に見られますが、成長するにつれて頻度が減ってゆきます。

夜驚症
夜驚症は悪夢とは別のものです。 夜驚症は睡眠障害の一種で、ノンレム睡眠(睡眠の前半に生じる眠りが深い状態)の最中に発生します。 夜驚症では、寝ている人が叫び声を上げて目覚めパニック状態になりますが、本人はその状態に気付いていません。 極端なケースでは手足をバタバタさせたり、体をめまぐるしく動かすこともあります。 夜驚症の子供は、朝に目覚めたときに夜中にそうしてパニックを起こしたことを覚えていません。
研究の概要

この研究では、2~9才の子供を6回にわたって評価しました。 2~9才の間に悪夢を繰り返し見る期間が1回あった子供では思春期に精神疾患を患うリスクが16%しており、そういう期間が3~4回あった子供ではリスクが56%増加していました。

一方、寝つきが悪い、あるいは夜間に目覚める(不眠症)などでは、精神疾患のリスクは増えていませんでした。

コメント
研究者は次のように述べています:
「子供の4人に3人は幼いうちに悪夢を経験します。 しかし、長期間にわたって悪夢を見る、あるいは思春期に達してからも夜驚症を繰り返すというのは、後に何らかの重大なことが起こる兆候かもしれません」