オリーブオイルに含まれる不飽和脂肪酸と野菜に含まれる窒素が体内で反応して血圧が下がる

(2014年5月) 地中海式の食事(メディテラネアン・ダイエット)によって高血圧のリスクが下がることが過去の複数の研究で示されていますが、"PNAS" 誌に掲載されたキングズ・カレッジ・ロンドンの研究によるその理由は、メディテラネアン・ダイエットでは不飽和脂肪酸を含有するオリーブオイルやナッツ類、アボカドと亜硝酸塩を豊富に含むホウレン草やセロリ、人参などの野菜とを組み合わせて食べるからだと考えられます。

今回の研究

不飽和脂肪酸と窒素(亜硝酸塩も硝酸塩も窒素の1形態)を同時に摂取すると、体内で両者が反応してニトロ脂肪酸(nitro fatty acids)が形成されますが、今回の研究ではマウス実験により、ニトロ脂肪酸によって血圧が下がるプロセスを調査しました。

詳細

研究の詳細は次のようなものです: エポキシド・ヒドロラーゼという血圧調節(血圧を上げる?)作用のある酵素を阻害するというニトロ脂肪酸の作用を遺伝子改造により失ったマウスではニトロ脂肪酸を含有するエサを与えても血圧が下がらなかったのに対して、普通のマウスでは同じエサで血圧が下がった。

この結果から研究グループは次のように結論付けています:
「地中海式の食事の健康効果の少なくとも一部は、不飽和脂肪酸と硝酸塩や亜硝酸塩を豊富に含む野菜との組み合わせによって生じるニトロ脂肪酸が、エポキシド・ヒドロラーゼを阻害し、それによって血圧が下がることに由来する」
コメント
研究者は次のように述べています:
「過去の複数の研究において、エクストラ・バージン オリーブオイルやナッツ類を多く食べるメディテラネアン・ダイエットにより脳卒中や、心不全、心臓発作などのリスクが減少することが示されていますが、今回の研究でその理由の一部を説明できました」