睡眠中のこむら返りは冬よりも夏に起こりやすい

(2015年1月)"Canadian Medical Association Journal" に掲載された研究によると、睡眠関連下肢こむら返り(睡眠中に生じるこむら返り)の発生率が夏には冬の約2倍に増加します。

研究の内容

この研究では、カナダのブリティッシュ・コロンビア州で2001年12月1日から2007年10月31日までの間に50才超の男女に対して行われたキニーネ(カナダや英国でこむら返りの治療薬として用いられている)の新規処方の件数を調査しました。 この期間中にキニーネの服用を開始したのは 31,339人で、61%が女性でした。

さらに、米国とオーストラリアを対象に、Google 検索で「(睡眠中の)こむら返り」をキーワードとして行われた検索のボリュームも調べました。

結果

調査の結果、カナダではキニーネの処方件数も Google での検索ボリュームも7月にピークを迎えていました。 オーストラリア(南半球に位置するので夏と冬が逆になる)では逆に、盛夏に当たる1月に Google での検索ボリュームがピークとなりました。

腰背痛や、腎結石、偏頭痛、ニキビ、パニック発作に関しては、このような季節性は見られませんでした。

研究者は次のように述べています:

「妊婦に関してはこれまでにも、夏に睡眠中のこむら返りが増加するという事例の報告がなされていますが、今回の結果によると、夏に睡眠中のこむら返りが増加するのは妊婦に限りません」

「カナダや英国ではキニーネ(劇薬)を未だにこむら返りの予防薬として用いていますが、(今回の結果を考えれば)こういった地域では、冬季の6ヶ月間は予防薬としてのキニーネ服用を休止しても良いかと思います」
睡眠関連下肢こむら返りのリスク要因と対策

Cleveland Clinic(リンク先は英文)によると、睡眠関連下肢こむら返り(目覚めているときにも起こることがあります)は次のような要因によって生じやすくなります:

  • 長時間にわたって座りっぱなし
  • 座るときの姿勢の悪さ
  • 筋肉の酷使
  • コンクリートの床の上での作業
  • 妊娠
  • アルコール依存症
  • 脱水状態
  • 体内の電解質(ミネラル分)のバランスの乱れ
  • パーキンソン病
  • 神経筋障害(ニューロパシーやミオパシーなど)
  • 偏平足
  • 糖尿病
  • 甲状腺機能低下症
  • 降圧剤の服用

睡眠関連下肢こむら返りは、中高年で起こり易くなりますが、若い人にも起こらないわけではありません。 また、性別による起こり易さの違いは無さそうです。

睡眠関連下肢こむら返りの予防法はリスク要因の逆で、十分な水分補給やストレッチなどです。 こむら返りが起きてしまったら、マッサージをしたり歩き回ったりしましょう。 患部を温めたり、逆に冷やしたりするのも効くことがあります。