騒音に悩まされる人には心房細動が多い

(2018年4月) "International Journal of Cardiology" に掲載されたドイツの研究で、騒音に悩まされる人には心房細動(*)が多いという結果になりました。
(*) 不整脈の一種。 症状は、動悸・息切れ・疲れやすさ・めまいなど。

研究の方法

Gutenberg Health study(GHS)と呼ばれる調査に参加したドイツ在住の男女 14,639人を対象に、アンケート調査で道路(バイクや自動車)・航空機(飛行機とヘリコプター)・電車・建設/産業・近隣家庭に由来する騒音にどの程度悩まされているかを尋ね、心房細動(AF)の有無(*)との関係調べました。
(*) 「AFと診断されている」という自己申告および/またはGHSで実施されたECG検査の結果に基づいた。

アンケートでの質問

「昨年のうちに...(5つの騒音源)の騒音に(昼間と就寝中のそれぞれに)どの程度悩まされましたか?」という質問に対して、「悩まされていない」から「極度に悩まされた」までの5段階から1つを選択してもらいました。

5種類の騒音源それぞれの昼間と就寝中につき1つづつ、全部で10の選択をしたということでしょう。

結果

14,639人のうち80%が少なくともある程度は騒音に悩まされていました。 悩みの種となる騒音の主要な源は航空機・道路・近隣家庭でした。

騒音に悩まされる程度が1ポイント増えるごとにAFのリスク(オッズ比)が次のように増加していました:
  1. 昼間の航空機騒音: +4%(95% CI 1.00-1.08)
  2. 就寝時間中の航空機騒音: +9%
  3. 就寝時間中の交通騒音: +15%
  4. 昼間の近隣家庭騒音: +14%
  5. 就寝時間中の近隣家庭騒音: +14%
  6. 昼間の産業騒音: +11%
  7. 就寝時間中の電車騒音: +13%
「騒音にどの程度悩まされているか」と「心臓病・脳卒中のリスク要因(*)を抱えているかどうか」との間には関係が見られませんでした。
(*) 糖尿病・高血圧・喫煙習慣・肥満・脂質異常・心筋梗塞/脳卒中の家族歴

騒音に悩まされる人の割合

航空機騒音はAFリスクの増加幅は小さいのですが、昼間の航空機騒音に悩まされていると回答する人の数(「少し」~「極度に」の合計)が 8,544人と5種類の騒音の中で最多でした。 半分以上の人が航空機騒音を迷惑に感じているというわけです。

迷惑な騒音として2位だったのは道路騒音で、6,035人が昼間の道路騒音を少なくとも少しは迷惑に感じていました。

3位は近隣家庭に由来する騒音で、5,263人が昼間の家庭騒音を少なくとも少しは迷惑に感じていました。