メタボを伴わない肥満でも心臓疾患のリスクが増加する

(2013年11月) "JAMA Intern Medicine" に掲載されたデンマークの研究によると、肥満であること自体が心臓疾患のリスク要因である可能性があります。 肥満がメタボリック・シンドロームを介して間接的に心臓疾患のリスク要因になるのではなく、肥満それ自体が直接的に心筋梗塞(心臓発作)や虚血性心疾患(IHD)を引き起こすのではないかというのです。

研究の方法

71,527人の普通の人たちを4年近くにわたり追跡調査しました。 調査期間中に発生した症例数は、心筋梗塞が634件、IHDが 1,781件でした。

結果

過体重の人および肥満の人では、普通体重の人に比べて心筋梗塞のリスクが増加していましたが、この増加度がメタボリック・シンドロームの有無に関わらず同程度でした。

つまり、太っていてメタボの人と太っているがメタボでない人とで、普通体重の人と比べたときの心筋梗塞のリスクの増加が同程度だった。

また、過体重または肥満の人では、心筋梗塞およびIHDの累積的な発生件数についても普通体重の人よりも増加していましたが、この増加分に関してもメタボリック・シンドロームの有無による違いは見られませんでした。

結論
研究グループは次のように結論付けています:
「今回の結果から、①メタボリック・シンドロームの有無に関わらず、過体重および肥満が心筋梗塞やIHDのリスク要因であること、そして②メタボリック・シンドロームの有無がBMIと同様に(心筋梗塞やIHDの)リスク判定の役には立たないことが示唆されます」
この論文のコメンタリーを執筆したハーバード大学の研究者は次のように述べています:
「代謝(メタボリック)的に健康であるなら肥満でも良いという考えが一般人はもとより専門家の間にも広がっていますが、今回の研究により、肥満それ自体が有害であるというエビデンスが補強されました」