原子力発電所は小児白血病のリスク要因とはならない

(2013年9月) "British Journal of Cancer" に掲載された研究によると、原子力発電所の近くに住んでいる子供であっても、白血病や非ホジキン型リンパ腫になるリスクは増加しません。 白血病とは、未成熟な白血球細胞に生じるガンのことで、2~4才の子供に多い病気です。

この研究では、1962~2007年のうちに英国で発生した5才未満の小児白血病のほぼ全てのケースについて、出生の時点および白血病または非ホジキン型リンパ腫と診断された時点において、子供が住んでいた場所から、最も近くに存在する原子力発電所までの距離を計測しました。

研究の背景

英国では、1980年代にイングランドの北西部に存在するセラフィールド原子力発電所の近くに住む子供のガンの症例数が異様に多いとテレビ番組で報じられて以来、原子力発電所の存在によって小児白血病のリスクが増加するのではないかと懸念されてきました。

それ以来、英国や他のEU諸国において、原子力発電所と小児ガンとの関係について複数の研究が行われてきましたが、それらの結果は一致していませんでした。 例えば、2007年に発表されたドイツの研究では、原子力発電所によって(小児白血病の)リスクが有意に増加するという結果になりましたが、35年間にわたって行われ 2001年に発表された英国の調査では、原子力発電所の近くに住んでいると小児白血病のリスクが増加するという証拠は認められませんでした。

この研究のスポンサーは、スコットランド政府、イングランド政府、および Children with Cancer UK(英国の小児ガンの慈善団体)です。