ビタミンCにナツメグの脳への有害性を緩和する効果?

(2018年8月) 香辛料の一種であるナツメグは脳に有害である恐れがありますが、 "Folia Morphologica" 誌に掲載されたミヌーフィーヤ大学(エジプト)の研究によると、ナツメグのそのような有害性をビタミンCで緩和できるかもしれません。

ナツメグは脳に有害?

ネズミの実験ではナツメグに神経毒性のあることが示されています。 したがってヒトでもナツメグが神経毒性を発揮する恐れがあります。

研究の方法

オスのネズミの一群をいくつかのグループに分けて、ナツメグ(*)だけを投与したりナツメグとビタミンC(†) の両方を投与したりしました。 ナツメグの投与は週に5日行いました。投与期間は6週間でした。

(*) 体重1kgあたり500mg/日または1g/日。

(†) 体重1kgあたり500mg/日。

そして、投与期間を終えたのちに脳の視覚野(primary visual occipital cerebral cortex)の状態をグループ間で比較しました。

結果

ナツメグの投与により、脳の視覚野において病理組織学的な異変やDNAの損傷が生じましたが、ナツメグと同時にビタミンCも投与した場合にはナツメグによる脳の視覚野への悪影響が緩和されていました。

ナツメグの使用量について

体重1kgあたり500mg/日というのがどの程度の量なのかと疑問に思い、ヒトにおけるナツメグ使用量を調べてみたところ、プロのハンバーグ屋さんの場合、ひき肉1kgあたりナツメグ1.5g~2gを用いるそうです。

体重1kgあたり500mg/日ということは、体重が50kgの人の場合25gも摂取することになります。 スーパーでスパイスが15g入りなどの容器で売られていることからも、体重1kgあたり500mg/日という今回の投与量が異常であることがわかります。 研究グループも、「ヒトにおけるナツメグの中毒量(生体の正常な機能が阻害される最低量)は5gである。 ネズミでは、この量は体重1kgあたり700mgに相当する)」と述べています。

ナツメグは古来より使用されているスパイスなので、常識的な量を使うのであれば健康への悪影響は心配ないでしょう。 「一味上(お店の味)を目指すためにもハンバーグにはナツメグを入れるほうが良い」とハンバーグ屋さんは述べています。