食事・栄養による認知症リスク低減(レビュー)

(2018年9月) アテネ大学の研究グループが、食事や栄養による認知症の予防に関してまとめたレビューを "The Lancet Neurology" 誌に発表しています。
Prof Nikolaos Scarmeas,Costas A Anastasiou, Mary Yannakoulia. "Nutrition and prevention of cognitive impairment"

レビューの要旨

  1. 食生活は、認知症のリスク要因として重要であるうえに、自分でどうこう出来るものである。
  2. 葉酸・フラボノイド・ビタミンD・一部の脂質(1)などの栄養素や、海産物(2)・野菜・果物といった食品、そしてことによると適量の飲酒やカフェイン摂取が老年世代の認知機能の維持に有効であるとするエビデンスが存在する。 ただし、こうしたエビデンスは大部分が観察研究に由来するものであり、結論的なものではない。

    (1) 不飽和脂肪酸のことでしょう。

    (2) DHAやEPAなどのオメガ3脂肪酸が豊富な魚介類が念頭にあるのでしょう。
  3. 上述のような栄養素や食品は、特定の栄養素が欠乏している人や、遺伝子的な体質の面で認知機能障害が生じやすい人において、認知機能を維持する効果が特に強いかもしれない。
  4. 既存のエビデンスからすると、認知機能の維持には「認知機能に良い」とされる特定の栄養素や食品の摂取量を増やすよりも、食生活全体を改善する(例えば、メディテラネアン・ダイエットをモデルとする食生活)ほうが効果が期待できそうだ。 様々な食品に含まれる色々な栄養素が相乗効果を発揮するのかもしれない。