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ナッツ類がダイエットや健康に有益

(2015年6月) "Nutrition Journal" に掲載された米国農務省などの研究によると、ナッツ類がダイエットや健康に有益かもしれません。
Carol E. O’Neil, Victor L. Fulgoni and Theresa A. Nicklas Tree Nut consumption is associated with better adiposity measures and cardiovascular and metabolic syndrome health risk factors in U.S. Adults: NHANES 2005-2010. Nutrition Journal 2015, 14:64 doi:10.1186/s12937-015-0052-x (Licensed under CC BY 4.0)
研究の方法
19才超の男女 14,386人(男性51%)のデータを用いて、ナッツ類(*)の摂取量と健康状態との関係を調べました。
(*) アーモンド、ブラジルナッツ、カシューナッツ、ヘーゼルナッツ、マカダミアナッツ、ピーカンナッツ、ピスタチオ、クルミ
ナッツ類の摂取量に応じてデータ全体を次の2つのグループに分けました:
  1. 1日あたりのナッツ類平均摂取量が1/4オンス(約7g)未満 ⇒ ナッツ類を日常的に食べていないグループ
  2. 1日あたりのナッツ類平均摂取量が1/4オンス以上 ⇒ ナッツ類を日常的に食べているグループ(755人。 平均摂取量は44.3g/日)

そして、両グループで肥満や、心血管疾患(心臓病や脳卒中)、メタボリック・シンドロームのリスクを比較しました。

結果

ナッツ類を日常的に食べているグループの方が、肥満率(-23%)、BMI(28.7に対して27.9)、ウェストのサイズ(98.1cmに対して95.8cm)、収縮期(最高)血圧(122.1mmHg に対して119.5mmHg)、インスリン抵抗性(3.3に対して3.0)、HDL(善玉)コレステロール(52.9mg/dL に対して54.4mg/dL)のいずれにおいても健康的でした。

つまり、ナッツ類を日常的に食べているグループの方が太っておらず、血圧が高くなく、糖尿病のリスクが低く、コレステロールの状態が良好だったというわけです。

解説
肥満

ナッツ類で肥満のリスクが減るのは、ナッツ類に含まれる食物繊維やナッツ類を食べるときの咀嚼によって満腹感が生じ、そのためにナッツ類を食べた後の食事の量が減るためだと思われます。

高血圧

ナッツ類に含まれる不飽和脂肪酸、カルシウム(アーモンドに豊富に含まれる)、カリウム、マグネシウム、食物繊維が血圧の抑制に寄与しているのだと思われます。 ナッツ類は「DASHダイエット」と呼ばれる高血圧防止用の食事にも採用されています。 ただし、ナッツ類の血圧抑制効果に関する過去の研究の結果はまちまちです。

HDLコレステロール

HDLコレステロールについても高血圧と同様に、ナッツ類によって増加するという結果になった研究と増加しないという結果になった研究とが混在しています。 しかしどちらかと言えば、ナッツ類にHDLコレステロールを増加させる効果があるというデータの方が優勢です。

ナッツ類でHDLコレステロールが増加するとすれば、それはナッツ類には飽和脂肪酸があまり含まれていない一方で、不飽和脂肪酸とフィトケミカル(植物性化学物質)が豊富に含まれているからだと思われます。

メタボリック・シンドローム
ナッツ類とメタボリック・シンドロームとの関係を調べた過去の研究の結果はまちまちです。 今回の研究ではナッツ類の摂取によるメタボリック・シンドロームのリスク低下は見られませんでした。 今後の研究が必要です。