肥満の妊婦では新生児にリスク

(2012年9月) "Obstetrics & Gynecology" 誌に掲載された南フロリダ大学の研究で、妊婦が閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)であると母親と新生児の両方で健康上のトラブルが発生するリスクが増えるという結果になっています。

OSASとは

SASとは睡眠中に呼吸がときどき止まる症状のことです。 そして、気道が塞がれるのが原因で呼吸が止まるSASのことを、閉塞性無呼吸症候群(OSAS)といいます。 肥満者は余分な脂肪によって気管が狭くなるために、OSASのリスクが増加します。

研究の方法

175人の肥満の女性を対象にOSASの有無を調査し、母親や新生児に生じる健康上の問題との関係を調べました。

結果

15%の女性がOSASでした。 OSASの女性はOSASでない女性に比べて、体重が重く、慢性的な高血圧である傾向にありました。

帝王切開のリスク増加

OSASであった15%の女性のうちの65%で、帝王切開が必要となりました。 一方OSASでない女性では、帝王切開が必要だったのは33%でした。

妊娠高血圧腎症のリスク増加

OSASの女性では42%が妊娠高血圧腎症であったのに対して、OSASでない女性で妊娠高血圧腎症だったのは17%でした。

新生児のリスク増加

新生児のNICUへの収容が必要となる率は、OSASの女性では46%であったのに対し、そうでない女性では18%でした。 NICUに収容された理由の多くは、新生児の呼吸トラブルでした。 OSASの女性の新生児に呼吸トラブルが多いのは帝王切開の割合が多いためではないかと見られています。

未熟児のリスクには影響せず

新生児が未熟児であった率と、OSASの有無との間に関連は見られませんでした。

留意点

この研究では肥満の女性のみを調査したため、肥満でないSASの女性で同様の結果になるか否かは不明です。

アドバイス
研究者によると、OSASにより新生児が被るリスクを減らすには妊娠する前に肥満を治すのが一番です。