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肥満者は脂肪組織が脂肪を蓄えにくい一方で体重が減りにくい

(2018年1月) エクセター大学の研究者によると、肥満者の体脂肪には線維化や炎症などの異常が生じています。 肥満者の体重が減りにくいのもそのためかもしれません。出典: Obese fat becomes ‘inflamed’ and scarred, which may make weight loss harder

炎症

肥満者から採取した脂肪組織と普通体重者から採取した脂肪組織を調べたところ、肥満者の脂肪組織では脂肪細胞のサイズが大きいこともあって酸素が不足していました。 そしてそのために脂肪組織に炎症が生じていました。 さらに、そうして生じた炎症が脂肪組織の外にも飛び火して、炎症性物質の血中濃度まで増加していました。

線維化

線維化した脂肪組織は固くなってしまって、脂肪組織が減りにくくなる原因となります。 ただし、こうなってしまったときに全く脂肪が減らなくなるわけではありません。 ある程度のカロリー制限と運動習慣を長期間続けることで脂肪を減らせます。

脂肪細胞の機能低下

肥満者に見られる不健康な(*)脂肪組織は、余分に摂取したカロリーを脂肪として蓄えるという機能を十分に果たせなくなります。 そうすると、脂肪組織に取り込まれそこなった余剰カロリーが肝臓・筋肉・心臓などに流れ、その結果、脂肪性肝疾患や心臓病などのリスクが増加します。
(*) 「線維化した」という意味かも。

リジル酸化酵素

脂肪組織の線維化に深く関与する酵素にリジル酸化酵素(LOX)というものがありますが、エクセター大学の研究チームが先日 "Metabolism" 誌に発表した研究では、肥満者の脂肪組織にLOXが多いこと、そしてLOXが炎症および酸素の欠乏により増加することが明らかにされました。

この研究では、BMI値が高い人ではLOXを作るための遺伝子が活発であることや、減量手術により体重が大きく減った場合にもLOX(の量)に変化が無いことも明らかとなりました。