肥満によって甘味を感じる舌の細胞が減る

(2013年11月) "PLOS ONE" に掲載された米国の研究で、肥満のマウスでは味覚細胞のうち甘味に反応するものの数が減り、感覚も鈍くなることが明らかになりました。

過去の研究で肥満が味覚に関する脳や神経に影響を及ぼすことが示されていますが、味覚細胞への影響に関する研究は今回のものが初めてです。

味覚は「何をどれだけ食べたいか」に影響するため、今回の発見はダイエットにも関係があります。 肥満のマウスは甘味を感じられないために、同じ満足感を得るのに通常のマウスよりも多く食べる必要があるのかもしれません。

研究の概要

この研究では、普通体重のマウス25匹と高脂肪食により肥満させたマウス25匹とを比較しました。

研究グループは、マウスの味覚に敏感さを計るのに「カルシウム信号伝達」を用いました。 味覚細胞が味を感知すると、細胞内のカルシウムの量が一時的に増加します。 研究グループは、このカルシウム量の変化を調べたのです。

その結果、肥満のマウスでは甘味と苦味を感じる能力が衰えていました。 旨味(ダシなどの味。 "Umami" で英語になっています)に関しては肥満のマウスと普通のマウスとの間に違いはありませんでした。