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男性に限り、体を動かす仕事で死亡リスクが増加

(2018年5月) "British Journal of Sports Medicine" に掲載されたメタ分析(システマティック・レビュー)によると、仕事で体を動かすことが多い男性は死亡リスクが高い恐れがあります。

メタ分析の方法

職務に起因して生じる身体活動の量と死亡リスク(死因は問わない)との関係を調べた17の前向きコホート研究(2017年9月20日までに発表されたもの)のデータを分析しました。 データに含まれる人数は19万人超です。

データの分析では、職場での身体活動の量(*)に応じてデータを4つのグループ(†)に分けて、グループ間で死亡リスクを比較しました。

(*) エネルギー消費量や仕事をするときの体勢(座ってるか立っているかなど)。

(†) 身体活動量が少ないグループから多いグループの順に、①座って仕事をするグループ、②少し体を動かすグループ、③まあまあ体を動かすグループ、④たくさん体を動かすグループ。

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結果

男性

職場での身体活動量が最大のグループは身体活動量が下から2番目の(少し体を動かす仕事をしている)グループに比べて、死亡リスクが18%増加していました。

女性

女性では、仕事で生じる身体活動の量と死亡リスクとのあいだに関係が見られませんでした。

解説

職場での身体活動は、反復作業があったり特定の姿勢を長時間にわたり維持しなくてはならなかったりという具合に、余暇に行う運動とは身体活動の内容が異なります。 そのために心血管への影響も余暇に行う運動と異なります。

身体活動に費やす時間や休息時間も職場での身体活動と余暇に行う運動とでは異なります。 職場での身体活動は余暇に行う運動に比べて休息時間が少ないうえ、身体活動の時間が40時間/週以上と長時間に及ぶこともあります。

男女差の理由

結果が男女で異なったのは、同じように「体を動かす仕事」に分類される仕事であっても、男性よりも女性のほうが身体活動が軽度である傾向にあるためかもしれません。 特に今回のメタ分析では、17の研究のいずれもアンケート調査に基づいている(職場での身体活動量を客観的に測定していない)ため、女性の「激しい仕事」と男性の「激しい仕事」とでは実際の激しさが異なっている可能性があります。