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経口ブドウ糖負荷試験では血糖値の変動パターンも判断材料になる

(2017年10月) 糖尿病の検査に用いられる経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)では空腹時血糖値と2時間後血糖値を判断の主材料としますが、"Diabetologia" 誌に掲載されたオーフス大学(デンマーク)などの研究によると、OGTTの30分後から2時間後にかけての血糖値の変動パターンも患者の将来の健康リスクを判断する上で重要な材料となります。

研究の方法

糖尿病ではない男女6千人弱を対象にOGTTを実施して、ブドウ糖を摂取した直後・摂取から30分後・摂取から2時間後に血糖値を測定したのち、10数年間にわたり糖尿病や心血管疾患(心臓病や脳卒中)の発生状況や生存状況を追跡調査しました。

そして、OGTTにおける血糖値の変動パターンと糖尿病になるリスク・心血管疾患になるリスク・総死亡リスク(死因を問わない死亡リスク)との関係を分析しました。

血糖値の変動パターンは次の4つに分類されました:
  1. 30分後血糖値が高く2時間後血糖値は低い: 「高低」パターン
  2. 30分後血糖値も2時間後血糖値も低い: 「低低」パターン
  3. 30分後血糖値が低く2時間後血糖値は高い: 「低高」パターン
  4. 30分後血糖値も2時間後血糖値も高い: 「高高」パターン

結果

糖尿病になるリスク

「高低」パターンは、「低低」パターンや「低高」パターンに比べて糖尿病になるリスクが高くなっていました(リスク増加幅は、「低低」パターンに比べて4.1倍、「低高」パターンに比べて1.5倍)。

死亡リスク

30分後血糖値が高い場合(「高低」と「高高」)に、総死亡リスクが増加していました。

心血管疾患になるリスク

血糖値変動パターンと心血管疾患になるリスクとの間には、さしたる関係が見られませんでした。

結論

空腹時血糖値や2時間後血糖値を考慮しても、30分後血糖値が高いと糖尿病になるリスクと総死亡リスクが増加していたことから、空腹時血糖値や2時間後血糖値だけを見ていてはリスクを適正に判断できないケースがあると考えられます。