食べ過ぎたときに大腸ガンのリスクが増加するオイルと増加しないオイル?

(2016年9月) "Molecular Cancer Research" 誌に掲載されたペンシルバニア大学などの研究によると、特定の種類の脂肪を大量に含む食事が短期間続くだけでも免疫反応によって炎症が生じ、その炎症が大腸ガンを引き起こす可能性があります。

これまでの研究では、炎症を伴う肥満があるとガンのリスクが増加することが示されていますが、今回の研究によると、肥満ではない人であっても特定のタイプの脂肪を過剰に摂取していると短期間のうちにガンのリスクが増加する恐れがあります。

研究の概要
この研究では、マウスに種類が異なる食用油で高脂肪にしたエサを与えるという実験を行いました。
× コーン・オイルとココナッツ・オイル
コーン・オイルやココナッツ・オイルで高脂肪にしたエサを与えたマウスでは、わずか3日間で腸に炎症が生じてポリープ(*)が形成されました。
(*) ヒトの腸に生じる家族性大腸ポリポーシスに似たポリープ。 家族性大腸ポリポーシスは、Apcという腫瘍抑制遺伝子が変異体である人では80%の確率で大腸ガンへと進行する。
○ オリーブ・オイル

その一方で、オリーブ・オイルにより高脂肪にしたエサを与えたマウスは腸にポリープが生じませんでした。

メカニズム
コーン・オイルやココナッツ・オイルで高脂肪にしたエサを与えたマウスでは、C5aと呼ばれる炎症促進性の分子が腸および全身で増加していました。 C5aの受容体を抑制する薬を投与すると、コーン・オイルやココナッツ・オイルを大量に与えたマウスでも腸の腫瘍形成が防がれました。