男性高齢者の食生活と死亡リスクの関係

(2016年10月) "British Journal of Nutrition" に掲載されたユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンなどの研究で、男性高齢者の食生活のパターンと心血管疾患(心臓病や脳卒中)や死亡リスクとの関係が調査されています。出典: Dietary patterns and the risk of CVD and all-cause mortality in older British men

研究の方法

心血管疾患の病歴がなく英国に住む60~79才の男性 3,226人を対象に食生活に関するアンケートを実施したのち、11年間にわたって心血管疾患の発生状況を追跡調査しました。

食生活のパターンは次の3つに分類されました:
  • 高脂肪で食物繊維が少ない食生活(赤身肉・加工肉・白パン(*)・フライドポテト・卵をよく食べる)
  • 糖類の摂取量が多い食生活(菓子類・デザート類・ジャム類など甘いものをよく食べる)
  • 健康的な食生活(鶏肉・魚・果物・野菜・豆類・パスタ・米・全粒パン(†)・卵・オリーブオイルをよく食べる)

(*) 精白された小麦で作られたパン。

(†) 全粒小麦で作られたパン。

そして、男性たちの食生活が3つの食生活パターンのそれぞれにどれだけ近いかに応じて、各食生活パターンごとにデータを4つのグループに分けました。

結果

追跡期間中に899人が死亡しました。 このうち316人が心血管疾患により死亡しました。 追跡期間中に発生した心血管疾患は569件で、このうち301件が冠動脈疾患でした。

高脂肪で食物繊維が少ない食生活

普段の食生活が「高脂肪で食物繊維が少ない食生活」に最も近かったグループは最も遠かったグループに比べて、総死亡リスク(死因を問わない死亡リスク)が44%高くなっていました。

糖類の摂取量が多い食生活

普段の食生活が「糖類の摂取量が多い食生活」に最も近かったグループは最も遠かったグループに比べて、心血管疾患と冠動脈疾患のリスクが高い傾向にありましたが、統計学的な有意性が微妙でした。

健康的な食生活

普段の食生活が「健康的な食生活」に最も近かったグループと最も遠かったグループを比べても、心血管疾患のリスクや死亡リスクに差が見られませんでした。

結論
男性高齢者は「高脂肪で食物繊維が少ない食生活」や「糖類の摂取量が多い食生活」を避けるようにすると、心血管疾患のリスクと早死にのリスクが減るかもしれません。