60才以上の場合、毎日4千歩を歩かないよりは歩くほうが頭の働きが良い

(2017年12月) "Journal of Alzheimer's Disease" に掲載されたカリフォルニア大学ロサンゼルス校の研究によると、60才以上の人が頭の働きを維持するには毎日 4,000歩を歩かないよりは歩くほうが良いようです。

研究の方法

記憶力の衰えを自覚している60才以上(平均72才)の男女26人を対象に以下を行いました:
  1. 加速度計(≒歩数計)による歩数の計測。 計測期間は7日間。
  2. 認知機能のテスト。
  3. MRIによる脳の撮影。

そして、1日の平均歩数が4千歩であるか否かを境目として29人を2つのグループに分けて、両グループ間で脳の構造や認知機能テストの成績を比較しました。

結果

1日の平均歩数が4千歩を超えるグループ(13人)は4千歩を超えないグループに比べて、海馬や海馬周辺の脳領域が厚く(*)、注意力・情報処理速度・実行機能(†)が良好でした。 記憶力には両グループ間で差が見られませんでした(‡)

(*) 認知症の患者で海馬の萎縮が見られるほか、高齢者では海馬のサイズが大きい方が記憶力が優れているという研究もある。 今回の研究者によると、海馬の「厚み」は海馬のサイズよりも認知能力の指標として敏感。

(†) 実行機能とは、計画立案能力・判断力・思考力・問題解決能力・感情抑制力などのこと。 注意力や記憶力も実行機能に含まれることがある。

(‡) どちらのグループも記憶力の衰えを感じている人ばかりだったため?