フラクト・オリゴ糖が脂肪と糖分の多い食事の悪影響を軽減?(1/2)

(2015年4月) "Obesity" 誌に掲載されたカルガリー大学(カナダ)の研究によると、脂肪と糖分の多い食事をしている人はフラクト・オリゴ糖を摂るが良いかもしれません。 この研究で行われたネズミの実験において、フラクト・オリゴ糖という食物繊維の一種をエサに混ぜることによってエサに含まれている脂肪と糖分が多くても体重の増え方が随分と軽減されたのです。
Cluny, N. L., Eller, L. K., Keenan, C. M., Reimer, R. A. and Sharkey, K. A. (2015), Interactive effects of oligofructose and obesity predisposition on gut hormones and microbiota in diet-induced obese rats. Obesity, 23: 769?778. doi: 10.1002/oby.21017
フラクト・オリゴ糖について

フラクト・オリゴ糖はタマネギなどの野菜やバナナなどの果物に含まれている食物繊維で、腸内細菌のエサになります。

研究の方法
この研究では、高脂肪のエサを6週間与えて太った23匹の成人雄ネズミ(DIOネズミ)と高脂肪のエサを与えても太らなかった23匹の成人雄ネズミ(DRネズミ)をそれぞれ2つのグループに分けて、高脂肪・高糖分のエサ(HFS)または高脂肪・高糖分のエサにフラクト・オリゴ糖10%を混ぜたもの(HFS+OFS)を6週間にわたって与えるという実験をしました。
略語一覧
DIO - Diet Induced Obese(食事による肥満)
DR - Diet Resistant(肥満耐性)
HFS - high-fat/high-sucrose(高脂肪・高ショ糖)
OFS - フラクト・オリゴ糖

つまり、ネズミたちを次の4つのグループに分けたというわけです:

  1. HFSを与えられたDIOネズミ(11匹)
  2. HFS+OFSを与えられたDIOネズミ(12匹)
  3. HFSを与えられたDRネズミ(11匹)
  4. HFS+OFSを与えられたDRネズミ(12匹)

これら4つのグループ以外に、高脂肪でも高糖分でもない普通のエサを与えられている成人雄マウス13匹を比較対照用のグループとして用いました。

検査項目は、体脂肪率、食事量、腸内細菌、消化管ホルモン(グレリン、胃抑制ペプチド、ペプチドYY)(*)の血中濃度、下神経節(迷走神経の一部)におけるカンナビノイド受容体CB1の発現量で、食事量と体重は週に3回チェックしました。
(*) グレリンは食欲を増やす作用のあるホルモンです。 胃抑制ペプチド(GIP)はインスリンの分泌を促すと考えられています。 ペプチドYY(PYY)は血流中や胃などにおいては食欲を減らす作用がありますが、中央神経系に直接注射すると食欲が増加します。