オリーブ油の抗糖尿病効果 (レビュー)

(2018年7月) ダスマン糖尿病研究所(クウェート)などの研究グループがオリーブ油の抗糖尿病効果についてまとめたレビューを "International Journal of Molecular Sciences" に発表しています。

レビューの要点

  1. これまでの研究により、オリーブ油の摂取が2型糖尿病などの慢性疾患の予防やコントロールに役立つ可能性が示されている。
  2. オリーブ油の成分である一価不飽和脂肪酸やオレウロペイン(やオレウロペインの代謝物であるヒドロキシチロソール)に代表されるフェノール類などは、炎症や酸化ダメージを防ぐ・血糖値を下げる・糖質が吸収されにくくする・インスリン感受性を改善するといった効果が期待されている。

  3. しかしながら、オリーブ油の使用と生活習慣(特に身体活動)の改善とを組み合わせた場合の効果については研究がろくすっぽ行われていない。

    動物実験ではオレウロペインに筋肉の合成を促進する効果(同化作用)のあることが示されているが、運動(特に筋力トレーニング)によりオレウロペインのこの効果が増す可能性がある。

    筋力トレーニングは、オレウロペインのことが無くても2型糖尿病患者に向く運動である。 オリーブ油(オレウロペイン)と筋力トレーニングとの併用は2型糖尿病の予防にも効果が期待できるかもしれない。
  4. 多くのガンは糖尿病とリスク要因が共通している(実際、糖尿病患者は一部のガンの発症リスクが高かったりガンの予後が悪かったりする)ことから、オリーブ油が含有するオレウロペインなどのフェノール類は糖尿病だけでなくガンの予防にも有効となる可能性があるが、この点に関して行われてきた研究の大部分が生体外実験や動物実験であるため、臨床試験を行って事の真偽を確認する必要がある。