オリーブオイルが心臓と血管の健康に有益

(2015年9月) "Nutrients" 誌に掲載されたウィーン大学などによるメタ分析で、オリーブオイルが心臓と血管の健康に有益であることが示されました。
Lukas Schwingshackl, Marina Christoph and Georg Hoffmann. Effects of Olive Oil on Markers of Inflammation and Endothelial Function?A Systematic Review and Meta-Analysis. Nutrients 2015, 7(9), 7651-7675; doi:10.3390/nu7095356

オリーブオイルはメディテラネアン・ダイエットの特徴づける食品の1つであり、いくつかの研究でその成分に血管内皮を保護する作用や抗酸化作用のあることが示されています。

メタ分析の方法

オリーブオイルの炎症や血管の健康への効果を調べた30のランダム化比較試験のデータ(被験者数合計 3,106人)を分析しました。

結果
オリーブオイルを摂取する習慣がある(摂取量は1日あたり1mg~50mg)グループでは、C反応性タンパク質(CRP)とインターロイキン6(IL-6)(*)が減少している一方で、流量依存性拡張(FMD)は増加していました(†)

(*) CRPとIL-6はいずれも炎症の指標で、これらの数値が高い人では心血管疾患(心臓病や脳卒中)のリスクが高くなります。 コントロール・グループ(オリーブオイルを摂取しない比較対照用のグループ)との差は次の通り:

  • CRP: -0.64mg/L(95% CI -0.96 ~ -0.31, p < 0.0001, 試験数 = 15)
  • IL-6: -0.29(95% CI -0.7 ~ -0.02, p < 0.04, 試験数 = 7)

(†) 増加幅は0.76%(95% CI 0.27 ~ 1.24, p < 0.002, 試験数 = 8)。
結論

今回の結果から、メディテラネアン・ダイエットが心臓と血管の健康に有益な理由の1つとしてオリーブオイルを挙げられそうです。

ただし、試験によってオリーブオイルを摂取する形態(サプリメントとして服用するか食事の一部として摂取するか)が違ったり、コントロール・グループの食事内容にバラつきがあったりしたため、今回の結果は控えめに受け止める必要があります。
試験に用いられたオリーブオイルの種類

今回のメタ分析で用いられた研究群の1/3以上では、オリーブオイルとしてバージン・オリーブイルまたはエクストラバージン・オリーブオイルが用いられていました。 エクストラバージン・オリーブオイルに豊富に含まれるポリフェノール類には強力な抗酸化能力があります。

古くなったオリーブオイルでは健康効果は失われている」によると、普通のオリーブオイルに含まれるポリフェノールの量はバージンオリーブオイルの半分です。 さらに、オリーブオイルの賞味期限はオリーブの収穫から2年以内です。