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リノール酸のみを含有する植物油では、コレステロール値は下がるが心臓疾患のリスクは下がらない

(2013年11月) "Canadian Medical Association Journal" に掲載されたカナダのレビュー(過去の複数の研究を調査したもの)によると、一部の植物油は健康的であるどころか、心臓疾患のリスクが増加する原因となる可能性があります。

これまでの認識

飽和脂肪酸である動物油(ラードやバターなど)を不飽和脂肪酸である野菜油に切り替えることで、血中コレステロール値が下がるので心臓疾患の予防になると言われており、カナダでも 2009年から、「植物油に血中コレステロール値を下げて心臓疾患のリスクを減らす効果がある」と表示することが認められています。

今回の結果

しかし、このレビューで最近の複数の研究の結果を調べたところ、不飽和脂肪酸の1つであるオメガ6脂肪酸(リノール酸)を多く含み、オメガ3脂肪酸(αリノレン酸)をあまり含まない野菜油の場合には、心臓疾患を予防する効果があるかどうか怪しいことがわかりました。 コーン油やサフラワー(紅花)油には、リノール酸は多く含まれていますがオメガ3脂肪酸はほとんど含まれていません。

関連研究

最近発表された複数の研究で、(このような植物油に)心臓への健康効果が無いことが示されています。 例えば、2013年2月に発表された研究によると、コーン油やサフラワー油によって血中コレステロール値は有意に(8~13%)下がるものの、心臓疾患による死亡のリスクは有意に増加します。

一方で、2013年2月の「ω6脂肪酸にカロリー制限の効果?」という記事に登場する研究者は次のように述べています:

「ω6脂肪酸が心血管疾患のリスクを増加させると一般に言われているが、疫学的な見地からすれば、ω6脂肪酸の摂取によって心血管疾患のリスクはむしろ減少している」

「今回の研究(2013年2月の記事での研究)をきっかけに、ω6脂肪酸を悪く言う研究者や医師たちには疫学的、基礎的、および臨床的なデータを見直して、ω6脂肪酸に対する認識を改めて欲しい」