オメガ3脂肪酸の摂取量が多いと子宮内膜ガンのリスクが低下するが...

(2015年3月) "American Journal of Clinical Nutrition" に掲載されたオハイオ州立大学などの研究で、長鎖オメガ3脂肪酸の摂取量が多い女性では子宮内膜ガンのリスクが低下するという結果になりました。 ただし、子宮内膜ガンのリスクが低下していたのは(肥満ではない)普通体重の女性だけでした。

子宮内膜ガンの発症には炎症が関与している可能性があります。 そこで研究チームは、長鎖オメガ3脂肪酸(オメガ3脂肪酸の中でも魚に含まれるもの)の抗炎症作用によって子宮内膜ガンのリスクが低下するのではないかと考えました。

研究の方法

50~79才の女性 87,360人を対象に食事に関するアンケートを実施して長鎖オメガ3脂肪酸の摂取量を調べたのち、13年間にわたる追跡調査を行いました。

そして、長鎖オメガ3脂肪酸の摂取量に応じてデータ全体を5つのグループに分割して、子宮内膜ガンのリスクを比較しました。

結果

追跡期間中に浸潤性の(ガンが発生した組織層を越えて拡がり、周囲の健康な組織内にまで増殖している)子宮内膜ガンと診断された女性は 1,253人でした。

長鎖オメガ3脂肪酸(EPA、DPA、DHAの合計)の摂取量が最も多いグループでは最も少ないグループに比べて、子宮内膜ガンのリスクが19%低下していました。

さらに、普通体重の女性と肥満の女性に分けて同様の分析をしたところ、普通体重の女性の場合には長鎖オメガ3脂肪酸の摂取量が最もグループで子宮内膜ガンのリスクが41%低下していましたが、肥満女性の場合にはリスクの有意な低下が見られませんでした。

普通体重の女性においても、長鎖オメガ3脂肪酸の摂取量とのあいだに関係が見られたのはタイプIの子宮内膜ガン(エストロゲンに依存して発生するタイプの子宮内膜ガン)だけでした。

肥満者では、①子宮内膜ガンのリスクが増加すること、そして②炎症が促進されることが知られています。 今回、肥満女性において長鎖オメガ3脂肪酸の効果が見られなかったのには、これらが関係しているのかもしれません。