脂肪分が豊富な魚に乳ガンを予防したり腫瘍の転移を抑制したりする効果?

(2018年10月) "Clinical & Experimental Metastasis" 誌に掲載されたネブラスカ大学の研究によると、乳ガンの予防や転移の阻止にオメガ3脂肪酸が役立つ可能性があります。出典: Diets rich in fish oil could slow spread and growth of breast cancer cells

研究の方法

メスのネズミの一群を2つのグループに分けて、一方のグループにはオメガ6多価不飽和脂肪酸(サラダ油に多く含まれる)が豊富なエサを、そしてもう一方のグループには長鎖オメガ3多価不飽和脂肪酸(DHAやEPA。魚の脂肪に豊富に含まれる。)が豊富なエサを与えました。

そして、両グループに侵攻性が強く転移しやすいタイプの乳ガン細胞を注射して35日間にわたり観察しました。

結果

  1. オメガ3多価不飽和脂肪酸(以下「オメガ3」)が豊富なエサを食べたグループのほうがガン細胞が乳腺に定着する率が低く、乳ガン腫瘍の発生が遅く、35日目における腫瘍のサイズがオメガ6多価不飽和脂肪酸(以下「オメガ6」)のグループに比べて50%も小さかった。
  2. オメガ3グループのほうが乳ガンが他の臓器に転移することが少なく、生存率も高かった。 オメガ3グループのなかには乳ガン細胞を注射されたにもかかわらず乳ガンが発生しない個体も存在した。
  3. オメガ3グループのほうがT細胞が多く、T細胞の数と死滅する腫瘍細胞の数との間に相関関係が見られた。 T細胞は白血球の一種で、腫瘍に対抗する免疫系の強化に一役買っている。
  4. 炎症もオメガ3グループのほうが少なかった。 炎症は腫瘍の急速な発生や拡散に関わっている。