医療・健康 3行半ニュース(2018年9月)

9月29日(土)

食生活と抑鬱リスク(レビュー) 2010~2018年のうちに発表された10の研究(大部分が横断研究)の結果をまとめたレビューで、「果物・野菜・脂肪分が少ない肉・ナッツ類・全粒穀物をよく食べ、加工食品や糖類が添加された食品をあまり食べない」という食生活の人は年代を問わず抑鬱が少ないという結果だった。 ただ、一部の研究では女性にのみこの関係が見られた。 (Current Pharmaceutical Biotechnology

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仕事の複雑さとテロメアの長さ。 白人・黒人・ラテン系の米国人914人を対象とする調査で、白人の男性に限り、仕事の複雑性(PDFファイル。2ページ目を参照)が高い場合にはテロメアが短くなるペースが遅いという結果だった。 テロメアの長さは10年間のうちに2回測定した。 (Plos One
9月28日(金)

抗鬱効果が期待できる栄養素や食品(システマティック・レビュー) 抑鬱の予防や治療に効果が期待できそうな栄養素は次の12種類である: 葉酸|鉄|DHA/EPA|マグネシウム|カリウム|セレン|ビタミンA|チアミン(ビタミンB1)|ビタミンB6|ビタミンB12|ビタミンC|亜鉛。

比較的強い抗鬱効果が期待できそうな食品は、植物性食品では葉野菜・レタス類・ビーマンや唐辛子・アブラナ科の野菜(ブロッコリーなど)、動物性食品では牡蠣(カキ)やムラサキイガイなどの2枚貝を始めとする海産物、獣の内蔵肉(肝臓・腎臓・心臓など)だったが、動物性食品よりも植物性食品のほうが抗鬱スコアが高かった(ざっと見た感じでは倍ぐらい)。 (World Journal of Psychiatry
9月26日(水)

ワイン飲用は大腸ガンのリスクに影響せず。 17の研究(ケースコントロール8つと前向きコホート9つ。症例数は合計1万2千件超)のデータを分析したメタ分析で、ワイン飲用量と大腸ガンのリスクとの間に関係が見られなかった。 飲用習慣の有無で比較しても飲用量別に比較しても、大腸ガンのリスクに差がなかった。 大腸ガンを結腸ガンと直腸ガンに分けた分析でも男女別の分析でも同様の結果だった。 (European Journal of Cancer Prevention

9月25日(火)
健康的な生活習慣と心血管疾患のリスク(メタ分析) 2018年2月に実施した文献調査で見つかった22の研究のデータを用いたメタ分析で、生活習慣(主に身体活動・喫煙・食事・飲酒・体重)が最も健康的な場合には最も不健康な場合に比べて、心臓病や脳卒中のリスクが66%低いという結果だった。 この数字は脳卒中に限ると60%、心不全に限ると69%だった。 健康的である生活習慣の数が多いほど心臓病や脳卒中のリスクが低いという関係も見られた。 (American Journal of Preventive Medicine

骨折すると骨密度が低下しやすくなる。 "Osteoporosis International" 誌(2018年7月)に掲載されたカリフォルニア大学デイビス校の研究で、65才以上の女性4千人ほどのヒップの骨密度を20年間超にわたり追跡調査したところ、どの女性も年をとるほどに骨密度が低下していたが、追跡期間中に骨折した女性は骨折箇所がヒップの近くでなくても骨密度の低下幅が大きかった。

骨密度の年間の低下幅が、骨折しなかった女性では0.66%だったのに対して、上半身を骨折した女性では0.89%および下半身を骨折した女性では0.77%だったのだ! 骨密度の低下幅は、骨折してからの2年間で特に大きかった。 骨折した人は再び骨折しやすくなるということになる。(UC Davis Health
9月24日(月)

グリセミック指数は疾患リスクに影響しない(システマティック・レビュー) 2006~2018年に発表された73の研究(コホート研究とランダム化介入研究)の結果をまとめたシステマティック・レビューで、グリセミック指数(GI)やグリセミック負荷と心臓病・脳卒中・2型糖尿病などの疾患のリスクとの間に関係がほとんど見られないという結果だった。

研究グループは次のように結論している: 「食品や食生活のGIが疾患リスクや健康アウトカムに影響する可能性は低い。 (GIそれ自体ではなく)食物繊維や全粒穀物などの食生活の質が健康アウトカムに関与している可能性が高い」 (Nutrients

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男性に限り、カルシウム摂取量が多いと死亡リスクが増加。 オーストラリアに住む成人男女 34,627人(平均年齢54才。女性60%)を対象に行われた前向いコホート研究(追跡年数は不明)で、男性に限り、カルシウムの摂取量が多いと総死亡リスクが高いという結果だった。

カルシウムの摂取量1.4g/日以上の男性は(たぶん、600mg/日未満の男性に比べて)総死亡リスクが42%高かった。 心血管疾患(心臓病・脳卒中)で死亡するリスクに限ると83%のリスク増加だったが、統計学的な有意性に欠けていた。

女性では、総死亡リスクと心血管死亡リスクのいずれに関してもカルシウム摂取量とのあいだに関係が見られなかった。 (Archives of Osteoporosis
9月22日(土)

コーヒー飲用量と鬱病になるリスク。 スペイン在住の平均年齢36才の男女1万4千人を平均10年間にわたり追跡調査したコホート研究で、コーヒー飲用量が4杯以上/日の場合にはコーヒー飲用量が1杯未満/日の場合に比べて、鬱病になるリスクが63%低いという結果だった。

コーヒー飲用量が1杯超~4杯未満/日の場合には1杯未満/日の場合と鬱病リスクに差が見られなかった。 また、コーヒーを飲む量が多いほど鬱病になるリスクが低いという関係も見られなかった。 (Nutrients

クロロゲン酸に認知機能を向上させる効果? 花王(日本)などによるランダム化比較試験で、コーヒーの成分であるクロロゲン酸に一部の認知機能を向上させる効果が認められた。

50~69才の健康な男女38人を2つのグループに分けて、一方のグループにのみクロロゲン酸300mgを含有する飲料を16週間にわたり飲み続けさせたところ、クロロゲン酸飲料を飲んだグループで精神運動速度(視覚的な情報を処理し、処理した結果を動作に反映する能力)など一部の認知機能が向上した(記憶力や注意力など向上しなかったものの方が多い)。 血液検査の結果もクロロゲン酸飲料の認知機能への効果を裏付けるものだった。 (Nutrients

クロロゲン酸には強力な抗酸化作用と抗炎症作用がある。 クロロゲン酸はコーヒー豆が深煎りになるほどに含有量が減ってゆく。 「コーヒー豆は浅煎りのほうが抗酸化・抗炎症効果が強い」によると、ライト・ローストでは5.7μg/gだがフレンチローストでは0.2μg/g。

有酸素運動でクロトーたんぱく質が増加し寿命が延びた(ネズミの実験) 48週間にわたりネズミに有酸素運動(トレッドミルで毎日走らせる)をさせたのち天寿を全うするまで飼育を続けるという実験で、有酸素運動をしたグループはしなかったグループに比べて、ROS(酸化ストレスの原因)が少ない一方でクロトーたんぱく質が多く寿命が長かった。 この結果から、有酸素運動によりクロトー遺伝子が活性化し、ROSの過剰な生産が抑制されて寿命が延びるのだと考えられる。

ネズミの寿命は、運動をしなかった場合に平均 1,064日で、運動をした場合には 1,142日1,135日だった。 運動をした場合の数字が2つあるのは、断続的な運動をしたグループのものと継続的な運動をしたグループのもの。この2つのグループ間で結果に差はなかった。 (Experimental and Therapeutic Medicine
9月19日(水)

原因不明の不眠症や疲労感はガンの兆候?(レビュー) ガンと診断された人が不眠症や疲労感を訴えるのは一般的である。 そのため、ガンと診断されたりガンの治療を受けたりするのがガン患者の不眠症や疲労感の大体の原因であると考えられてきた。 しかし近年の前向き研究で、(ガン患者が)ガンと診断される前から不眠症や疲労感が生じていることが示されている。

そこで、この点に関して既存の研究をまとめてみたところ、不眠症と疲労感がガンの前駆症状である可能性が浮上してきた。 原因不明の疲労感・眠気・不眠症をガンの初期の徴候として疑って検査を行うとガンの早期診断につながるかもしれない。 (Medical Hypotheses
9月17日(月)
ビタミンDの抗ガン効果(レビュー) ビタミンDに腫瘍の発生や転移を阻止する効果があるかもしれない。 これまでに多数の研究で、ビタミンDが不足あるいは欠乏していると多くの種類のガンになりやすいことが示されている。 腫瘍の発生には炎症が関与しているが、ビタミンDは炎症性サイトカインや免疫細胞の生産を調整することによって炎症系の調節に深く関与すると考えられている。 ただし、今後の研究でビタミンDのガンに対する効果についてさらに調べる必要がある。 (International Journal of Molecular Sciences
9月16日(日)
認知機能障害のリスクにかかわりなく中華料理は美味しい。 45才以上の中国人男女 1,676人を調べた研究で、食生活が欧米型の人は認知機能障害(CI)のリスク(オッズ比)が高く、植物性食品(穀物・野菜・果物)をメインとする食生活の人はCIのリスクが低いという結果だった。 伝統的な中華料理とCIのリスクとの間には関係が見られなかった模様(記述がない)。 1,676人中362人がCIに分類された。 (Psychiatry Research

痛風患者向け食生活ガイドラインの共通点。 痛風患者向けの17の食生活ガイドラインに目を通したところ、飲酒の制限または禁酒を推奨するものが15、太っている場合に体重を減らすことを推奨するものが12、果糖の摂取量を減らすことを推奨するものが11であった。 ただし、これらのガイドラインが根拠とするエビデンスの品質は「中程度~とても低い」である。

今回の研究グループが以前に行ったシステマティック・レビューでは、10の研究のデータに基づいて、肥満の痛風患者には減量(体重を減らす)が有益であるという結果になっている。 ただし、こちらもエビデンスの品質は「中程度~低い」。 (Autoimmunity Reviews
9月14日(金)
自閉症の子供はドラムを叩いてみると良いかもしれない。 Milestone School in Gloucester という英国の学校(3~16才の子供が在籍)に通う自閉症の生徒に、ロック音楽に用いられるようなドラムを10週間にわたり毎週30分×2回練習させたところ、学校で先生の指示に従ったり同級生や学校の教職員と交流したりする能力が改善された。 学校外においても宿題に取り組む際の集中力が増すなどした。 (University of Chichester) ← リンク先にドラムを叩く画像あり
9月13日(木)

ガン細胞に関する100年来の謎が明らかに。 スタンフォード大学が発表したプレスリリースの最初の段落と最後の2段落(中央部は見なかった)によると、ガン細胞がわざわざ効率の悪いエネルギー生産経路を使う理由は「ガン細胞がエネルギーよりもタンパク質の材料としてアミノ酸を欲するから」というものであるようだ。

正常な細胞はグルコース(ブドウ糖)を用いて好気的解糖を行いATP(エネルギーを保存する)を36も作り出すが、ほとんどのガン細胞は酸素を利用できる状況においてもATPを2つしか作れない嫌気的解糖を行う。 研究者たちの間では、その理由が100年ほども前から謎であった。

研究者は今回の結果に基づき、ガン細胞をアミノ酸の方面から分子レベルで兵糧攻めに出来ないかと考えている模様。

この研究は "EMBO Journal" に掲載された。

5つの生活習慣で大腸ガン予防。 大腸ガン患者 4,092人と非患者 3,032人とでデータを比較したケース・コントロール研究で、5つの健康習慣のうちの0~1つしか実現できていないグループに比べたときの大腸ガンのリスクが、3つの健康習慣を実現できているグループでは-38%4つを実現できているグループでは-47%、そして5つすべてを実現できているグループでは-67%という結果だった。

5つの健康習慣は、①タバコ(吸わない)、②飲酒(たぶん、飲酒しないか飲酒するにしても1杯~2杯/日以下)、③食生活(内容は不明。メディテラネアン・ダイエットに近ければ良いだろう)、④身体活動(の習慣がある)、そして⑤体脂肪(が多すぎない)というものである。

今回のデータに基づくと、5つの健康習慣すべてを達成することで大腸ガンの45%を予防できるという計算になる。 (Gastroenterology

食欲コントロールに適した朝食。 パデュー大学の研究グループが、朝食の有無が食欲や満腹感に及ぼす影響を調べたこれまでの臨床試験の結果に目を通したところ、朝食は食欲のコントロール・満腹感・食後のエネルギー消費にとって有利に働くか、あるいは中立的である(少なくとも悪影響はない)という結果だった。

食欲コントロールを目的として朝食を食べるのであれば、固形の(飲み物だけでない)食品でタンパク質とカロリーをしっかり(タンパク質は30g以上/1食、カロリーは350kcal以上/1食)と摂ると良いだろう。 (Advances in Nutrition
9月12日(水)
ストレスと軽度認知障害の関係。 WHOが世界各国に住む50才以上の男女を行った調査の 32,715人分(平均年齢62才。女性は52%)のデータを分析した横断研究で、精神的なストレス(全10段階。アンケート調査による主観的なストレス)が1段階大きくなるごとに軽度認知障害(MCI)のリスクが14%高いという結果だった。 50~64才と65才以上とで結果に大きな違いはなかった。 精神的ストレスとMCIリスクとの関係が顕著だったのはロシアで、33%のリスク増加だった。 (Gerontology
不妊症に抗酸化物質?(レビュー) 1年以上にわたる妊娠努力にかかわらず妊娠しないカップルは世界全体の10~15%に及ぶという。 妊娠しにくい理由には酸化ストレスも関与していると考えられている。 そして、酸化ストレスが引き起こすダメージの軽減には抗酸化物質が有効であると考えられている。 抗酸化物質は安価で入手が容易である。 しかし、抗酸化物質が不妊の解消に有効なのか、はたまた有害となるのかという問題を調べた高品質な研究は今のところほとんど存在しない。 (Fertility and Sterility
9月11日(火)

ブドウや赤ワインのポリフェノールと腸内細菌(システマティック・レビュー) ブドウや赤ワインに含まれるポリフェノール類の腸内細菌への効果を調べた7つのヒト試験のデータに目を通したところ...

ポリフェノール類が腸内細菌コミュニティーに影響して、有益な腸内細菌(乳酸菌など)に好適な腸内環境を作り出してヒトの健康に資するようであることが明らかになった。

動物実験や生体外実験では、ポリフェノール類に腸内に住む病原性の細菌を抑制する作用のあることも示されている。

ただし、こうした効果を目的にポリフェノール類を摂取することを一般に推奨する前に、もっと研究を行って腸内細菌とポリフェノール類の複雑な関係を完全に理解する必要がある。 (Food Research International
9月9日(日)
食生活の炎症度とメンタル・ヘルス。 イランに住む成人男女 3,363人を対象に行われた横断調査で、食事炎症指数(DII)が最低(炎症が生じにくい食生活)のグループはDIIが最高(炎症が生じやすい食生活)のグループに比べて、不安・抑鬱・精神的苦痛といった問題が生じているリスクが55%低いという結果だった。 男女別に分析すると、この数字は男性で47%および女性で60%だったが、男性の結果は統計学的に有意でなかった(P trend = 0.070)。 (Clinical Nutrition
9月8日(土)
地中海の食生活と睡眠。 ギリシャに住む65才以上の男女 1,639人を対象とする調査(おそらく横断調査)で、食生活がメディテラネアン・ダイエットに近いと男女ともに睡眠の質が高いという結果だった。 年齢別に分析すると、この関係が見られたのは75才以下の場合だけだった。 睡眠時間と食生活のメディテラネアン度との間には関係が見られなかった。 (Geriatrics & Gerontology International

有機食品をよく食べる人は農薬の検出量が少ない。 有機食品をよく食べる(口にする食品全体に有機食品が占める割合が50%超である)150人と有機食品をあまり食べない(有機食品の割合が10%未満である)150人(平均年齢58.5才、70%が女性)とで尿から検出される有機リン系・ピレスロイド系・アゾール系の農薬の量を比較したところ、有機食品をよく食べるグループのほうが一部の有機リン系およびピレスロイド系農薬(ジエチルチオりん酸(DETP)・ジメチルチオりん酸(DMTP)・ジアルキルりん酸(DAP)・遊離3-フェノキシ安息香酸)の尿中濃度が低かった。 (Journal of Exposure Science & Environmental Epidemiology

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9月6日(木)
レスベラトロールの健康効果(レビュー) レスベラトロールは赤ワインや色の濃いブドウなどに含まれているポリフェノールの一種である。これまでに多数の研究で、レスベラトロールが心臓の健康維持・血糖値の改善・糖尿病のコントロール・ガンの予防などに有効である可能性が示されている。 レスベラトロールはヒトにとってほぼ安全であるようで、これまでに報告されている副作用は軽~中程度の胃腸トラブルぐらいである。 (The Journal of the American Osteopathic Association

全粒穀物と全身的な炎症の程度(メタ分析) 全粒穀物を食べた場合と精白穀物を食べた場合とで炎症マーカー(全身的な炎症の程度を示す指標物質)の血中濃度を比較した13のランダム化比較試験(2017年11月までに発表されたもの。被験者数は合計466人)のデータをまとめて分析したところ...

全粒穀物を食べた場合には3つの炎症マーカーのうちの2つ(高感度CRPとIL-6)の血中濃度が下がっていた。 TNF-αの血中濃度は全粒穀物を食べても下がっていなかった。 (Journal of the American College of Nutrition

赤身肉/加工肉の摂取量と乳ガンのリスク(メタ分析) 赤身肉または加工肉の摂取量と乳ガンになるリスクとの関係を調べた18の研究のデータを分析したところ、加工肉(ソーセージやハムなど)の摂取量が最大のグループは最少のグループに比べて乳ガンの発症リスクが9%高かった。 (未加工の状態で売られている)赤身肉ではこの数字は6%で、統計学的な有意性も微妙(95% CI: 0.99-1.14)だった。

18の研究の内訳はコホート研究13、ネステッド・ケースコントロール研究3つ、臨床試験2つというもので、いずれも 2018年1月末までに発表された研究。 (International Journal of Cancer
9月3日(月)

抑鬱リスクが低下する身体活動量の範囲は男性のほうが広い? 韓国に住む成人男女10万人弱を調べた調査で、身体活動量が600MET分/週(一般的に推奨される身体活動量)よりも少ない場合に比べて、身体活動量が600MET分/週の1~15倍の場合には抑鬱のリスクが低いという結果だった。

抑鬱のリスクが最も低いのは、身体活動量が600MET分/週の2~3倍である場合だった。 男女別に分析すると、抑鬱のリスクが最低となる範囲は、男性では身体活動量が600MET分/週の10~15倍および女性では3~5倍の場合だった。

身体活動量と抑鬱リスクとの関係を示すグラフはU字型となった(身体活動量が多すぎても少なすぎても抑鬱リスクが高い)。 抑鬱リスクが下がり得る身体活動量のレンジも上限も男性のほうが幅広かった。 (Psychiatry Research

最後の1行を見ると、「10~15倍」や「3~5倍」という数字は「抑鬱のリスクが最低となる範囲」ではなく「抑鬱リスクが下がり得る身体活動量の上限」?

「MET」とは「Metabolic Equivalent of Task(身体活動による消費エネルギー)」のことで、「MET分」とは「MET」を分単位に換算(×60)したもの。 5~6分ほどの歩行が100MET分の運動に相当する。
9月2日(日)
ペットの犬と死亡リスク。 デンマークの研究で、2015年に死亡した18才以上の男女4万6千人弱と生存していた男女23万人弱(年齢などにおいて4万6千人と釣り合う)のデータを調べたところ、犬を飼っていると死亡リスク(死因は問わない)が8%低かった。 婚姻状態別に見ると、犬を飼っている場合に死亡リスクが低かったのは独身者だけ(14%のリスク低下)だった。 (European Journal of Public Health
9月1日(土)
金メダリストは寿命では銀メダリストに負けていた。 オリンピック陸上競技で優勝した人たち(金メダリスト)と準優勝だった人たち(銀メダリスト)とで寿命を比べたところ、金メダリストのほうが死ぬのが1年早かった。 その原因は引退後の仕事にあると思われる。 銀メダリストは金メダリストよりも(引退後に)収入の多い職に就いていた。 人生の節目に当たる勝負において勝つにせよ敗北するにせよ、その勝敗にどう反応するかが長期的な健康を左右すると言えるかもしれない。 (Journal of Health Economics

ビタミンDのサプリに卵巣ガン予防の効果?(レビュー) 多数の研究により、ビタミンDがガンの予防に重要な役割を果たすことが示されている。 ビタミンDは細胞の増殖や代謝を調節することによりガンの予防に貢献する。

卵巣ガンにおけるビタミンDの細胞的なメカニズムを調べたこれまでの研究では、ビタミンDがゲノム的および非ゲノム的なシグナル伝達経路を介して抗ガン効果を発揮することが示されている。

したがって、ビタミンDの欠乏により卵巣ガンのリスク増加する恐れがある。 ビタミンDのサプリメントがガン予防に効果的かもしれない。 (Journal of Ovarian Research