パーキンソン病の症状軽減にカフェインは効果なし? パーキンソン病になってから1~8年間が経過している患者121人を2つのグループに分けて、一方のグループにのみカフェイン200mg×2回/日を6~18ヶ月間にわたり服用させたが、カフェインを服用したグループで動作関連の症状も生活の質も改善されていなかった。 (Neurology)
"Neurology" 誌(2012年)に掲載された研究ではカフェインによりパーキンソン病患者の動作関連の症状が改善されるという結果になっているが、この 2012年の研究は被験者数が少なく、試験期間も6週間と短かった。パーキンソン病患者の睡眠改善に気功が効果。 パーキンソン病患者10人を2つのグループに分けて、6週間にわたり一方のグループには本物の気功を、そしてもう一方のグループには偽の気功を続けさせたところ、気功(本物)を続けたグループは睡眠の質が改善した。
睡眠の質はTNF-α(炎症性サイトカインの一種)の血中濃度との間に関係が見られ、気功(本物)を続けたグループではTNF-αが減っていたが、気功(偽)を続けたグループではTNF-αが増加傾向にあった。(Medicines)LEDライトでビタミンDを効率的に補給。 ヒトの皮膚組織(美容外科部門から入手した)にLED(発光ダイオード)ランプから放たれる人工の紫外線または太陽光を当ててビタミンDの合成量を比較するという実験で、293nmの波長の光(紫外線B波)を放つLEDを用いると太陽光の2.4倍も効率的にビタミンDを合成できるという結果になった。
将来的にはLEDランプを利用してビタミンDを効率的に補給できる機器を開発できるかもしれない。 そうした機器は、脂質吸収不全のためにビタミンDのサプリメントを服用してもビタミンDを満足に吸収できない患者や、活性型ビタミンDが不足しがちな慢性腎疾患の患者に役立つ。(Scientific Reports)2型糖尿病にシナモンは効果なし? 平均年齢57才の2型糖尿病患者44人を被験者とするランダム化比較試験において、被験者の半数にのみシナモンのサプリメント(3g/日)を8週間にわたり服用させたが、シナモンを服用したグループと服用しなかったグループとの比較においても、シナモンを服用する期間の前と後との比較においても、空腹時血糖値・HbA1c・インスリン値・HOMA-IR値などに違いが見られなかった。
これまでの類似研究では、シナモンに血糖値を下げる効果のあるという結果になったものと、そのような効果はないという結果になったものが混在している。 研究により結果が異なるのは、投与期間や投与量や被験者層の違いなどが理由かもしれない。 研究者は「シナモンが血糖コントロールができていない2型糖尿病患者でのみ効果を発揮する可能性も考えられる」と述べている。(Nutrients)欧米型の食生活でIBS(過敏性腸症候群)のリスクが増加。 4万4千人超(IBS患者は 2,423人)を対象にアンケート調査を行って食生活のパターンとIBSのリスクとの関係を分析したところ、食事パターンが欧米型の食生活に近いグループは欧米型でないグループに比べてIBSのリスクが38%高かった。 また、女性に限ると食事パターンがフランスの伝統的な食生活に近いグループでもIBSのリスクが29%高かった。
この研究において、欧米型の食生活とは脂質・糖類・間食(ポテトチップスなど塩気の多いスナック類)・果物ジュース・野菜ジュースなどの摂取量が多く、固形の野菜や果物の摂取量が少ない食生活。 フランスの伝統的な食生活とは、パン・肉類・お酒・チーズ・イモ類などの摂取量が多い食生活。(Nutrients)