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医療・健康 3行半ニュース(2016年12月1日~2日)

12月2日(金)

葉酸塩の摂取量が多いと認知症のリスクが低い。 1,300人ほどのフランス人高齢者の認知症発症の状況を7年間超にわたり追跡調査したところ、葉酸塩の摂取量が多い人は認知症になるリスクが低かった。 葉酸塩の摂取量に応じてデータを5つに分けた中で、摂取量が最高のグループは最少のグループに比べて認知症のリスクが53%低かった。 今回のデータにおいて、葉酸塩の平均摂取量は278μgと比較的少なかった。ビタミンB6B12については、認知症リスクとのあいだに関係が見られなかった。 ("Nutrients"

ビタミンB6・ビタミンB9(葉酸)・ビタミンB12は認知症予防の効果が期待されているが、効果が無いという結果になった研究が少なくない。 ビタミンB群が認知症予防の効果を発揮するには条件があるとする研究も発表されている。
食物繊維の摂取量が多い人は膝に痛みが生じることが少ない。 45~79才の男女 5,000人近くを調査して食物繊維の摂取量に応じてデータを4分割したところ、摂取量が最多のグループは最少のグループに比べて、8年間のうちに中程度の膝の痛みが生じている率が33%、重度の痛みが生じている率が44%低かった。 1日あたり25gの食物繊維を摂っている場合に、膝に痛みが生じるリスクが特に低かった。 ("Arthritis Care & Research"

透析患者の心身にウォーキングが有益。 296人の血液透析患者を2つのグループに分けて、一方のグループにのみ20分間のウォーキングを1日おきに半年間にわたり続けさせたところ、6分間のうちに歩行できる距離が328mから367mに増加し、座っては立ち上がるという運動に要する時間が20.5秒から18.2秒へと短縮され、さらに認知機能も改善された。

ウォーキングは最初はゆっくりのペースで、徐々に速いペース(それでもわりとゆっくりのペース)で歩くようにした。 ("Journal of the American Society of Nephrology"

パーキンソン病患者のニューロンではTLR2が増加。 死亡したパーキンソン病患者の脳組織を調べたところ、ニューロンにおいてトール様受容体(TLR)の一種であるTLR2が増加していることが明らかになった。

パーキンソン病ではニューロンにαシヌクレインが蓄積することが知られている。 そして、αシヌクレインはTLRが活躍(病原体の探知と炎症の抑制)したときに生産される。 したがって、TLR2がパーキンソン病の発病に深く関与していると考えられる。

また、幹細胞を用いた実験でTLR2を活性化させたところ、炎症応答が生じてαシヌクレインの量が増加した。 このことから、炎症がパーキンソン病を引き起こしているか、少なくともパーキンソン病の原因の一部となっている可能性がある。

研究チームはさらにTLR2を阻害する薬剤を用いて、幹細胞由来のニューロンにおいてαシヌクレインの凝集が増加するのを防ぐことに成功した。 TLR2をターゲットとするパーキンソン病治療薬の開発が期待される。 ("Acta Neuropathologica"
12月1日(木)
テストステロン補充療法で一時的に血栓のリスクが増加。 テストステロン補充療法を開始した後の半年間で、血栓(静脈血栓塞栓症)のリスクが63%増加する。 1万人年あたり15.8件である血栓のリスクが25.8件にまで増える。 ただし、補充療法開始から半年が経過するか補充療法を中止すると、増加したリスクが元に戻る。 ("*The BMJ*"

米国人のコレステロール値は減少の傾向。 数万人の米国人のデータを調査した研究で、1999~2000年には204mg/dLだった総コレステロール値が 2013~2014年には189mg/dLへと低下していた。 2011~2012年から2013~2014年にかけて6mg/dLの低下だった。

中性脂肪値も同様に123mg/dLから97mg/dLへと低下していた。 2011~2012年から2013~2014年にかけての低下幅は13mg/dL。 LDLコレステロール値は126mg/dLから111mg/dLへと低下。 2011~2012年から2013~2014年にかけての低下幅は4mg/dL。

コレステロール低下薬の使用を考慮しても同じような結果となった。("JAMA Cardiology"

ジカ・ウイルス緑内障も引き起こす。 胎児のときに母親がジカ熱に感染した子供は生後に緑内障になる恐れがあることをイェール大学の研究チームが "Ophthalmology" 誌に報告した。

緑内障であることが確認されたのはブラジルに住む生後3ヶ月の男児で、この子供は胎児のときに母親がジカ熱に感染していた。 出生時には緑内障の症状は見られなかったが、のちに右眼の腫れ・痛み・流涙などの症状を示すようになった。 これらの症状から男児は緑内障と診断され、手術により無事に眼圧が軽減された。 (イェール大学

プログラニュリン受容体が特定される。 トーマス・ジェファーソン大学の研究により、phrin type-A receptor 2(EphA2)と呼ばれる受容体がプログラニュリンの受容体であることが明らかになった。

プログラニュリンは人体の大部分の細胞で作り出される物質だが、ガンでは過剰に存在すると腫瘍の侵攻性や転移性を高めるし、パーキンソン病やアルツハイマー病などの神経変性疾患では不足すると発症や進行のリスクが増加する。 受容体の発見により、ガンや神経変性疾患の治療法の開発がはかどることが期待される。("The Journal of Cell Biology"