タマネギ抽出物でメトホルミンの効果が増幅される?

(2015年3月) 米国内分泌学会(The Endocrine Society)の第97会年次会合で発表される予定のデルタ州立大学(ナイジェリア)の研究によると、メトホルミン(糖尿病の薬。インスリン感受性を改善する)と同時にタマネギ抽出物を服用することで、血糖値と総コレステロールを大きく下げることが出来るかもしれません。

研究の方法

この研究では、ネズミの実験を行ってタマネギ抽出物によりメトホルミンの効果が増幅されるかどうかを調べました。

人為的に糖尿病を引き起こしたネズミと血糖値が正常なネズミを、それぞれ次の3つのグループ(計6グループ。 1グループは5匹)に分けました:

  1. メトホルミンとタマネギ抽出物(*)を投与するグループ
  2. メトホルミンだけを投与するグループ
  3. 何も投与しないグループ
(*) 体重1kgあたり200mg、400mg、または600mg。
結果

1のグループでタマネギ抽出物の用量が200mg/kgのときと400mg/kgのときには、空腹時血糖値が相当に下がっていました。 タマネギ抽出物(とメトホルミン?)を投与する前の研究開始の時点に比べて、400mgでは50%、200mgでは35%空腹時血糖値が下がっていました。

糖尿病のネズミにおいては、タマネギ抽出物によって総コレステロールも下がっていました。 こちらについても、タマネギ抽出物の用量が200mg/kgのときと400mg/kgのときに顕著な効果が見られました。

その一方で、糖尿病でないネズミではタマネギ抽出物(とメトホルミン)の投与によって体重が増加する傾向が見られました。 糖尿病のネズミでは体重は増加しませんでした。

研究者は次のように述べています:
「タマネギのカロリーは高くありませんが、代謝率を増加させ、それに伴って食欲も増加させる作用があるようです。 そのために食事量が増えていました」

糖尿病のネズミの膵臓組織を調べたところ、メトホルミンによってもタマネギ抽出物によっても、薬物により人為的に引き起こされた糖尿病による膵臓の損傷は治っていませんでした。

この実験で用いられたタマネギ抽出物というのは、店で売られているタマネギを簡易的に精製処理しただけのものです。