ピルと乳がんリスクの関係

(2014年8月) 経口避妊薬(ピル)と乳ガンの関係について調査した研究の結果が "Cancer Research" 誌に掲載されています。

これまでにも同様の研究が複数行われていますが、今回の研究はピル服用者本人の自己申告に基づく過去の研究と違って薬局の電子記録を用いました(研究の信頼性が高い)。

研究の方法

乳ガンと診断された女性 1,102人のデータと、そうではない女性 2,1952人のデータとを比較しました。

結果

ピルを最近使用した女性では、ピルの使用経験が無い女性または過去に使用していた女性に比べて、乳ガンのリスクが50%増加していました。

エストロゲンの用量別のリスク増加度は、エストロゲンを高用量で含有するピルで2.7倍、中用量で含有するピルでは1.6倍というものでした。 エストロゲンを低用量で含むピルでは乳ガンのリスクは増加していませんでした。

また、2酢酸エチノジオール(プロゲスチン)を含むピルでは2.6倍に、ノルエチンドロンを 0.75mg 含有する三相性ピルでは3.1倍に、それぞれ乳ガンのリスクが増加していました。

過度の心配は不要

若い女性が乳ガンになるリスクがそもそも低いため、相対リスクが3倍になっても絶対リスクは高くなりません。

また過去の研究によれば、ピルの服用を止めることによって、ピルにより増加した乳ガンのリスクが元に戻ると思われます。