割に合わない仕事をしていると糖尿病になりやすい?

(2017年12月) "Journal of Psychosomatic Research" に掲載されたハインリッヒ・ハイネ大学などの研究によると、仕事上の努力が報われないと糖尿病のリスクが増加する恐れがあります。

研究の方法

米国に住む50才以上の勤労男女2千人弱の7年分のデータを用いて、職場で要求される仕事に比して報酬(*)が少ないことに由来するストレスの程度と糖尿病になるリスクとの関係を調べました。 データの分析においては、糖尿病の発症リスクに影響する色々な要因を考慮しました。
(*) 金銭的な報酬だけでなく、雇用が安定しているとか功績が正当に評価されるなども含む。

結果

「仕事の大変さ:報酬」の比率が高い(*)人は、この比率が低い人に比べて糖尿病になるリスクが33%高いという結果でした。
(*) 仕事が大変で給料も安い、 給料は多いがそれ以上に仕事が大変、仕事は楽だがそれ以上に給料が安いなど。

関連研究

"Occupational Medicine" 誌(2012年)に発表されたカナダの研究では7千人超の女性のデータを分析して、「仕事上の裁量権が無いこと」が糖尿病のリスク要因として肥満に次いで2番目である(喫煙・飲酒・運動不足などよりも強いリスク要因)という結果になっています。

"Psychosomatic Medicine" 誌(2014)に掲載されたドイツの研究では 5,300人の男女を約13年間にわたり追跡調査して、仕事上の裁量権が無いのにプレッシャーが強い仕事に就いている人は2型糖尿病になるリスクが45%高いという結果になっています。

"Diabetes Care" 誌(2014年)に掲載されたフィンランドの研究では12万人超の男女のデータを分析して、仕事による緊張がある人は仕事の緊張が無い人に比べて2型糖尿病を発症するリスクが15%(男性19%、女性13%)高いという結果になっています。