運動と食事療法の併用で変形性膝関節症の症状を改善

(2013年9月) 肥満は変形性膝関節症のリスク要因となりますが、"JAMA" に掲載された研究によると、変形性膝関節症の患者が肥満である場合には、運動だけ、あるいは食事療法だけよりも、運動と食事療法を平行して行うことで、変形性膝関節症の症状が改善されます。

研究グループによると、変形性膝関節症に薬はあまり効果が無く、約半数において痛みが30%軽減されるだけで、機能面の改善は期待できません。

研究の方法

この研究では無作為化臨床試験により、体重を減らした場合の関節にかかる負荷と炎症の減少への効果と、機能の改善への効果を、①食事療法のみ、②運動のみ、または③食事療法と運動の併用(期間はいずれも18ヶ月間)という3つのケースで比較しました。

臨床試験に参加したのは、55才以上の肥満者454人(BMI は27~41)で、X線検査の結果と痛みから変形性膝関節症と診断された人たちです。

結果
主な結果は次の通りです:
  • 18ヶ月間の試験期間において体重の減少量が最も大きかったのは食事療法と運動を併用したグループだった。 体重減少量の平均は、食事療法のみのグループでは9.5%、食事療法&運動のグループでは11.4%、運動のみのグループでは2%だった。
  • 運動のみのグループに比べて、食事療法&運動のグループでは、膝の痛みが減り、膝の機能が改善し、歩く速度が早くなり、さらに生活の質(QOL)が向上した。

    18ヶ月のプログラム終了後には、食事療法&運動のグループの38%が膝の痛みが無くなったか、あるいはほとんど痛まなくなった。 一方、食事療法と運動だけのグループにおけるこの数字は、それぞれ20%と22%だった。
  • 食事療法&運動のグループ、および食事療法のみのグループでは、運動のみのグループに比べて、インターロイキン6という炎症の指標の血中濃度が減っていた。 (つまり、炎症が緩和されたと考えられる)
  • 食事療法のみのグループでは、運動のみのグループよりも、膝の圧縮力(膝への負担)の減少幅が大きかった。 前者が5%の減少で、後者が10%の減少。 食事療法&運動のグループでは9%の減少だった。
コメント
研究者は次のように述べています:
「今回の結果から、思い切った減量には、炎症と膝にかかる負担とを減らす効果があると言えます。 減量(食事療法)を運動と組み合わせることによって10%超の減量を安全に達成できますし、食事療法のみ、あるいは運動のみを行った場合よりも変形性膝関節症の症状緩和に有効です」