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家庭で出来る骨粗鬆症対策

骨粗鬆症を予防するために控えるべきもの
喫煙

喫煙は骨粗鬆症のリスク要因となります。 タバコに含まれる化学物質によって溶骨細胞(骨を分解する細胞)が過剰に形成されるために、喫煙により骨粗鬆症のリスクが増加します。

肥満

ハーバード大学の研究によると、内臓脂肪の多い(太鼓腹の)男性では骨粗鬆症のリスクが増加します。内臓脂肪の多い男性は、同程度に太っている同年代の男性と比べても、2倍近くも骨が弱かったのです。 この研究では、骨の強度が筋肉の量に比例していることも示されました。 つまり、体重に占める筋肉の量が多いほど骨が丈夫だというわけです。

また、"Radiology" 誌に掲載された米国の研究によると腹部以外に付いた余分な脂肪でも骨粗鬆症のリスクが増加する可能性があります。 体内の脂肪が多い人では、骨髄の中にも脂肪が多く見られ、そのために骨粗鬆症のリスクが増加するというのです。 研究チームによると、骨髄内脂肪が多いほど、骨が弱くなって骨折のリスクが増加します。

果糖

果糖がカルシウムの吸収を阻害して骨粗鬆症のリスクを増加させる恐れがあります。 腸におけるカルシウムの吸収に関与しているカルシトリオールというホルモンの分泌を、果糖が阻害するのだそうです。 果糖は果物にも含まれていますが、問題となるのは清涼飲料水などに大量に使用されている異性化糖(ブドウ糖果糖液糖など)です。

食品
緑茶

テキサス技術大学の研究によると、緑茶が骨粗鬆症の予防に有効かもしれません。 閉経後の女性たちに、緑茶ポリフェノールのカプセルを毎日 500mg(緑茶4~6杯に相当)摂取させたところ、服用開始3ヶ月目あたりから骨再構築(骨再形成)を促進する効果が表れ始めました。

大豆

動物実験ですが、乳清タンパク質(牛乳由来のタンパク質)または大豆タンパク質の摂取量を増やすのが骨の健康に有益であることが示されています。 乳清タンパク質よりも大豆由来のタンパク質のほうが体の酸化が少なく、骨を強化する効果も高いという結果でした。

更年期女性を被験者として行われた試験では、大豆タンパク質に加えてイソフラボンを摂取するのが骨粗鬆症の予防に有益であるという結果になったものがあります。

野菜と果物

野菜や果物に豊富に含まれているカリウム塩に、骨吸収を抑制する作用と、体内の酸を中和することによって骨が溶けないようにして骨密度を維持する作用があります。

オリーブ油

複数の研究で、ヨーロッパにおける骨粗鬆症の患者数が地中海地域で少ないことが示されています。 そして、その理由として考えられているのがオリーブ油です。 "Journal of Clinical Endocrinology and Metabolism" に掲載された研究によると、オリーブ油を豊富に含む食事が、オステオカルシン(タンパク質の一種で、骨の成分となる)とカルシウムの血中濃度の維持に有効です。

ワイン

閉経後の女性がワインを一日あたり1~2杯飲むのが骨密度の維持に有効だとする研究があります。 しかも、骨粗鬆症の薬と同程度の効果があるそうです。

メタボリック・シンドロームの中年男性を対象に行われた研究でも、ワインではありませんが、ワインの成分であるレスベラトロールを1日 1,000mg服用することによって、骨密度が2.6%増加するという結果になっています。 骨形成のマーカー(BAP)の血中量も16%増加していました。

ビタミンなど
カルシウムとビタミンD

骨粗鬆症の予防に有効である栄養素として最も有名なのはカルシウムとビタミンDです。 50才を超えた人(特に閉経後の女性)は、カルシウムを 1,200mg/日およびビタミンDを800IU/日摂取することが推奨されます。

ビタミンB12

ビタミンB12が不足している高齢者男性で骨折(特に腰椎)のリスクが増加するという結果になった研究があります。

ビタミンC

ビタミンCの不足によって骨が脆くなることや、ビタミンCの摂取量を増やすと骨量が増えることが知られています。

ビタミンCを豊富に含む食品は、オレンジや、レモン、グレープフルーツなどの柑橘類、ピーマンや、ブロッコリー、キャベツなどの緑色の野菜、トマト、ジャガイモなどです。

ビタミンK

骨折しやすい原因はオステオカルシンまたはオステオポンチンの不足です。 タンパク質であるオステオカルシンが骨に吸収されるためにはビタミンKが必要です。 そういうわけで、ビタミンKが骨の強度を維持するのに有効です。

ビタミンKは、ブロッコリーやホウレン草などの緑色の葉野菜に含まれています。 ブロッコリーなどに含まれるビタミンKが骨折の予防に有効であるという研究もあります。

乳酸菌

ミシガン州立大学が行ったマウス実験によると、乳酸菌のサプリメントに骨を丈夫にする効果があります。 腸内の炎症によって骨量が減少するために、腸の炎症を抑える作用のある乳酸菌が骨密度の増加に有効となるのだと考えられます。 ただし、この実験では、オスのマウスでしか乳酸菌の効果が見られませんでした。

更年期による骨密度の低下にも腸内細菌が関与しているため、乳酸菌で骨密度の低下を防げても不思議ではありません。

メラトニン
高齢のネズミを用いた実験で、メラトニンのサプリメントで骨が丈夫になるという結果になったものがあります。 メラトニンは、トリプトファンというアミノ酸から脳で作られるホルモンで、睡眠に関与しています。 睡眠の補助を目的とするメラトニンのサプリメントも市販されています。

睡眠と運動
睡眠

ウィスコンシン大学がネズミを用いて行った実験によると、慢性的な睡眠不足により、加齢による骨粗鬆症のリスクが増加する可能性があります。 慢性的に睡眠不足にされたネズミでは、骨と骨髄に異常が生じたのです。 これらの異常により、新しい骨の形成が阻害されて骨量が減少するリスクが増加します。

閉塞性睡眠時無呼吸症(OSA)と呼ばれる病気によって骨粗鬆症のリスクが2.7倍になるという結果になった研究もあります。 睡眠時無呼吸症とは睡眠中に呼吸が止まるという病気で、閉塞性の睡眠時無呼吸症は肥満が原因です。

運動

骨量は年を取ると自然に減ってゆきます。 人の骨は、生まれてから25~30才頃までの間に運動や栄養素(ビタミンDやカルシウム)の摂取により丈夫になってゆきます。 そして骨量がピークに達した後は、それまでに蓄えた骨量が減る一方です。

そして、運動量が不足していると減少ペースが激しくなります。 骨は運動時に筋肉に引っ張られて刺激されることによって丈夫になります。 男性に骨粗鬆症が少ないのも、女性に比べて骨を引っ張る筋肉の量が多いためかもしれません。

また、一部の人では骨髄内脂肪という骨の内部に存在する脂肪が増加し、それによって骨折のリスクが増加すると考えられますが、この骨髄内脂肪も運動によって減らせます。

運動で骨が丈夫になるのはイリシンというホルモンのお陰ではないかという説がありますが、このイリシンは運動により分泌量を増やせる可能性があります。

効果的な運動

軽い運動であっても骨粗鬆症の予防に効果がありますが、骨を丈夫にするには骨に重さが加わるジャンプや縄跳びなどの運動が特に有効です。 2015年に発表された英国の小規模な研究で1日に2分間ほど飛び跳ねる運動をするだけで1年後に腰や太腿などの骨皮質が7%増加するという結果になっています。

ジョギングやウォーキングも足に負荷が加わるので骨粗鬆症予防に有効です。 ブリストル大学の研究によると、骨を丈夫にするには4.2Gの衝撃が必要です。 ジョギングやウォーキングは、1日に20分程度を行うだけでも骨を丈夫にする効果が期待できます。

ジャンプ運動以外にウェイト・リフティング(週に60~120分ほど)も骨粗鬆症の予防に有効だと思われます。

他の運動も有効
水泳や自転車は、他の運動に比べて骨を丈夫にする効果があまり期待できないようですが、2017年に "Open Access Journal of Sports Medicine" に掲載されたメタ分析(過去の研究のまとめ)によると、水中で行う運動でも運動をしない場合に比べれば骨密度の維持に効果があります。
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