肥満により卵巣ガンの転移リスクが増加

(2015年12月) "Cancer Research" 誌に掲載されたノートルダム大学の研究によると、肥満により卵巣ガンの転移リスクが増加する可能性があります。

卵巣ガンと肥満

卵巣ガンは診断の時点でガンが進行していることが多く、卵巣ガンと診断された時点で転移が見られる患者が75%を占めます。 そのため5年生存率も30%未満と低水準です。

太っていると卵巣ガンの発症リスクが高かったり生存率が低かったりすることが複数の研究で示されていますが、肥満と卵巣ガンの転移リスクとの関係を調べた研究はこれまでに行われていません。

研究の概要
組織培養実験とマウス実験により、中皮細胞(*)への腫瘍細胞の付着しやすさが脂肪の存在によってどう異なるかを調べました。
(*) 腹腔の表面を覆う細胞。
組織培養実験

三次元組織培養モデルを用いた実験において、脂肪を構成する成分が存在する環境で中皮細胞を培養すると、卵巣ガンの腫瘍細胞が中皮細胞に結合しやすくなることが明らかになりました。 腫瘍細胞と中皮細胞の結合は、卵巣ガン転移の第一歩です。

マウス実験
脂肪分を40%含む高脂肪食により肥満させたマウスと普通のマウスに卵巣ガン細胞を注射して腹腔や臓器への転移状況を調べたところ、肥満により卵巣ガンの転移成功率が増加していました。