卵巣ガンの10年生存率は意外に高い

(2015年8月) 卵巣ガンは生存率が低いとされてきましたが、"Journal of Obstetrics and Gynecology" に掲載されたカリフォルニア大学デイビス校の研究で、卵巣ガンの10年生存率が30%超であるという結果になりました。出典: Long-Term Ovarian Cancer Survival Higher Than Thought

研究者は次のように述べています:
「卵巣ガン患者の大部分が卵巣ガンで死ぬという認識は正しくありません」

卵巣ガンの生存率を調べる研究で10年という長い期間のデータを調べたのは今回のものが初めてです。 これまでの類似研究は5年未満という短い期間のデータしか見ていませんでした。

研究の方法

カリフォルニア在住で 1994~2001年のうちに上皮性卵巣ガンと診断された患者 11,541人のデータを分析しました。 上皮性卵巣ガンは卵巣ガンの中で最も一般的で、卵巣ガン全体の90%を占めています。

結果

データ全体の31%に当たる 3,582人が10年以上を生存していました。 長期生存者の大部分は当初予想された通り、①若い、②診断時に卵巣ガンが初期のステージであった、③悪性度が低いタイプの卵巣ガンであるという条件に合致していましたが、意外なことに10年以上を生存した 3,582人のうち954人が卵巣ガンにより死亡するリスクが高いとみなされていた患者でした。

生存率に影響する要因
卵巣ガン患者にBRCA1とBRCA2という腫瘍を抑制する遺伝子に変異がある場合には化学療法がよく効きます。 その他の生物学的な違いも、進行した卵巣ガン患者の生存率に影響している可能性があります。 受ける治療の効果の差も生存率に影響しているかもしれません。