ピル使用歴または出産経験がある女性は卵巣ガンの生存期間が長い

(2015年8月) "International Journal of Gynecological Cancer" に掲載された Roswell Park Cancer Institute(米国)の研究で、経口避妊薬の使用歴があったり、子供を1人生んだことがある卵巣ガン患者は生存期間が長いという結果になりました。出典: Ovarian Cancer Survival Influenced by History of Oral Contraceptive Use

卵巣ガンは女性の死因として第5位です。 早期発見や治療の技術は進歩していますが、卵巣ガンはステージが進行してから発見されることが多いために亡くなる患者が少なくありません。

研究の方法

この研究では Roswell Park Cancer Instituteで 1982年1月~1998年12月のあいだに卵巣ガンと診断された女性387人の卵巣ガンに関するデータ(治療の種類・腫瘍のステージとグレード・病理組織の種類(histologic type))を、診断時に行われた疫学調査の結果と照らし合わせました。

経口避妊薬

経口避妊薬の使用歴があるグループの生存期間が平均で81ヶ月だったのに対して、使用歴が無いグループの生存期間は平均46ヶ月でした(35ヶ月の差)。 卵巣ガンと診断されたときの年齢・卵巣ガンのステージ・卵巣ガンの種類を考慮すると、両グループの差はさらに広がりました。

出産
単産(双子や三つ子でない)で子供を1人(*)生んでいる患者(死産・流産は除く)は、子供を生んだことが無い患者より生存期間が4年半長くなっていました。 この生存期間ボーナスに関して、経口避妊薬の服用歴のあるグループと無いグループとの間に有意な差はありませんでした。
(*) 原文は "a single live birth"。 2回以上出産をした患者も含むのかどうかは不明。
研究者は次のように述べています:
「卵巣ガンのリスクを減らすうえで経口避妊薬の使用が有益であることが知られていますが、今回の研究では経口避妊薬がそれ以外の面(生存期間)においても重要であることが示されました」