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ニキビ菌が分泌する抗酸化物質がみんなの肌を守っているはず

(2016年11月) ニキビの原因になると考えられているアクネ菌(Propionibacterium acnes)ですが、"Scientific Reports" に掲載されたルンド大学(スウェーデン)の研究によると、このアクネ菌が抗酸化物質を分泌して私たちの皮膚を皮膚病から守っている可能性があります。

アクネ菌が分泌する抗酸化物質(「RoxP」と呼ばれるタンパク質)はビタミンCやビタミンEに匹敵するほどに強力で、数種類の皮膚病の一因となる酸化ストレスを引き起こす活性酸素種(*)を無害化してくれます。 皮膚に生じる酸化ストレスは太陽光に含まれている紫外線などにより引き起こされます。
(*) 活性酸素種-抗酸化物質=酸化ストレス → 数種類の皮膚病
「数種類の皮膚病」とは

上述の「数種類の皮膚病」とは、アトピー性皮膚炎・乾癬(かんせん)・皮膚ガンなどです。 酸化ストレスによって、これらの皮膚病になるリスクが増加します。

アクネ菌について

アクネ菌がニキビの原因であることは未だ確定していません。 アクネ菌が「アクネ菌」と呼ばれているのは、この菌がニキビ(英語で「アクネ」)の原因となるからではなく、この菌が重度のニキビを患っている患者から発見されたからです。

アクネ菌は非常にありふれた細菌で、ニキビや皮膚病に悩まされていない健康な人の皮膚にも住んでいます。 ただし研究者によると、皮膚に住んでいるアクネ菌の数には個人差があり、アクネ菌が分泌するRoxPの量にも個菌差があります。
善玉ニキビ菌の不在がニキビの原因」という話がありますが、RoxPをたくさん分泌するのは善玉ニキビ菌でしょうか?
RoxP分泌の理由は利己的

アクネ菌にしても、宿主であるヒトの健康を願ってRoxPを分泌しているわけではありません。 アクネ菌がRoxPを分泌するのは、自分自身がヒトの皮膚で生存していくうえで必要だからです。

アクネ菌はRoxPを分泌することによって、自らの生活環境を整えます。 その利己的な行為が結果的にヒトにとってもプラスとなっているというわけです。