痛覚許容度が似ている人同士が友人になるのか、友人間で痛覚許容度が似てくるのか?

(2018年5月) "Scandinavian Journal of Pain" に掲載されたオスロ大学などの研究によると、男性の場合、仲の良い友人は痛みに対する許容度が似ています。 痛みに対する許容度が近い人同士が友人になりやすいのかもしれません。出典: Are pain tolerance levels similar among groups of friends?

研究の方法

高校1年生の子供たち1千人ほどを対象とする調査で、痛みの許容度(*)と友人関係(†)を調べました。

(*) 水温3℃の非常に冷たい流水に手を入れて、どれだけの時間を耐えられるかを調べた。

(†) 仲の良い友人5人の名前を挙げてもらった。

結果

痛みに対する許容度と友人関係のあいだに強い関係が見られました。 すなわち、同じ友人グループに属する子供たちは痛みに許容度が近かったのです。

男女別に分析すると、痛みに対する許容度と友人関係のあいだに関係が見られたのは男子(男子同士)だけでした。


痛みと友情 → ラグビー

生活習慣? 競争心?

生活習慣や友人間の競争心を考慮した分析も行いましたが、生活習慣や競争心では友人関係と痛みに対する許容度との関係のすべてを説明しきれませんでした:
  1. 友人同士は生活習慣が似ていて生活習慣の影響で痛みへの感受性が似るのではないか? 痛みに影響することで知られる2つの生活習慣(身体活動習慣と喫煙習慣)を考慮した分析を行っても、結果に違いが出なかった。
  2. 友人グループの間で「自分は冷水を105秒も我慢できた」などと自慢するのが競争心を煽り、冷水を我慢する時間(痛みの許容度)に影響したのではないか? ある程度は結果に影響していた(冷水テストの順番が後の子供のほうが痛みによく耐えた)が、結果のすべてを説明できるほどではなかった。

解説

上記の結果から、生活習慣や競争心ではない何かが友人関係と痛みに対する許容度との関係をつないでいると考えられますが、それが何であるのか現時点では明確ではありません:
  • 人間(男性)は、友人を選ぶときの指標の1つとして痛みへの許容度(あるいは痛みに対する許容度に影響する何らかの要因)を用いるのかもしれない。
  • 逆に、友人として活動するうちに痛みに対する許容度(あるいは痛みに対する許容度に影響する何らかの要因)が似てくるのかもしれない。