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出産経験が無い女性は脳卒中で死にやすいが生き甲斐があれば...

(2018年4月) "Circulation Journal" に掲載された岡山大学などの研究で、出産経験が無い女性は脳卒中で死亡するリスクが高いけれど生き甲斐があればそうでもないという結果となりました。

研究の方法

1988~1990年にかけて心血管疾患(心臓病・脳卒中)やガンの病歴が無い40~79才の日本人女性4万人弱に出産回数や生き甲斐の有無(*)などを尋ね、その後 2009年まで20年間前後にわたり死亡状況を追跡調査しました。 そして、出産回数・心血管疾患のリスク・生き甲斐の関係を調べました。
(*) 「人生に生き甲斐はありますか?」という質問をした。

データの分析においては、年齢・BMI・ホルモン剤の使用歴・運動習慣・歩行量・喫煙習慣・飲酒量・睡眠時間・糖尿病/高血圧/精神的ストレスの有無・教育水準・雇用状態を考慮しました。

結果

追跡期間中に2千人超が心血管疾患で亡くなりました。

子供を1人生んだグループに比べて、子供を産んだことが無いグループは脳卒中で死亡するリスクが55%増加していました。 子供を2人以上生んだ各グループではリスクは増加していませんでした。 心臓病で死亡するリスクと子供を産んだ経験との間には関係が見られませんでした。

生き甲斐の有無

生き甲斐がある場合と生き甲斐が無い場合とに分けてデータ分析したところ:
  • 生き甲斐の無い場合に限り、子供を1人生んだグループに比べて、子供を産んだことが無いグループは脳卒中で死亡するリスクが87%増加していました。
  • 生き甲斐がある場合には、子供を産んだことがあるグループと無いグループとで脳卒中で死亡するリスクに差が見られませんでした

解説

これまでの研究で、子供を産んだことが無い女性で心血管疾患のリスクが増加することや、生き甲斐があると心血管疾患のリスクが低下することが示されています。

子供の数と平均年齢

研究の主旨からは外れますが、たくさん子供を産んだ女性の平均年齢が高いのが目に付いたので記載しておきます。昔の人は本当に多産だったのですね。

以下は、1988~1990年当時(約30年前)の平均年齢です。 カッコ内の数字はデータ全体に占める割合です。
  • 0人(3.7%)・・・59.0才
  • 1人(7.7%)・・・56.7才
  • 2人(38.9%)・・・53.6才
  • 3人(31.3%)・・・56.4才
  • 4人(10.9%)・・・63.0才
  • 5人(4.4%)・・・67.6才
  • 6人以上(3.1%)・・・71.4才