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パーキンソン病の患者はカフェインの血中濃度が低い

(2018年1月) カフェイン摂取量が多い人はパーキンソン病になりにくいことが知られていますが、"Neurology" 誌に掲載された順天堂大学の研究で、パーキンソン病の患者はカフェインの摂取後にもカフェインの血中濃度が低いという結果になりました。 カフェイン血中濃度をパーキンソン病の早期診断に利用できるかもしれません。

研究の方法

パーキンソン病になってから平均で約6年間が経過した患者108人と、この108人と同年代でパーキンソン病ではない男女31人に、コーヒー2杯分に相当する量のカフェインを摂取してもらい、カフェインおよびカフェイン代謝物の血中濃度やカフェインの代謝に関与する遺伝子群を検査しました。

結果

カフェイン代謝関連の遺伝子群にはパーキンソン病の患者と非患者との間に違いが見られなかったにも関わらず、パーキンソン病患者のグループはカフェインおよびカフェイン代謝物(11種類のうち9種類)の血中濃度が非患者グループよりも低くなっていました。

カフェイン摂取後のカフェイン血中濃度の平均値は、非患者グループでは7.9pmol/μlであったのに対して患者グループでは2.4pmol/μlでした。 また、カフェイン代謝物のうちの1つにいたっては、パーキンソン病患者の半数超において検出値未満の血中濃度の低さでした。

今回の試験には重度のパーキンソン病患者は含まれていませんでしたが、今回被験者となったの患者のうちでパーキンソン病の症状が重いほどカフェイン血中濃度が低いというわけではありませんでした。 したがって、カフェイン血中濃度の低下はパーキンソン病のごく初期の段階で生じるのだと思われます(早期診断に利用できる可能性)。

留意点

今回の患者は全員がパーキンソン病の薬を服用していました。 パーキンソン病の薬がカフェインの代謝に影響した可能性があります。