パーキンソン病患者の運動機能維持には運動よりも家事や散歩が有益

(2015年9月) パーキンソン病の患者は足取りやバランス能力に問題が生じていたり転倒の危険性があったりするために身体活動量が少ない傾向にありますが、"Parkinsonism and Related Disorders" 誌オンライン版に掲載されたミシガン大学の研究によると、パーキンソン病患者が運動機能を維持するには時々運動するよりも日頃から家事や散歩をする方が有益です。

研究の方法
パーキンソン病患者48人(*)を被験者として、運動または運動以外の身体活動に費やす時間と運動機能面におけるパーキンソン病の症状の程度との関係を調べました。
(*) 患者たちの年齢は56~84才、運動機能への症状が表れてからの期間は2.5~20年でした。

パーキンソン病統一スケール(UPDRS)に基づく運動技能の評価、普段の身体活動(運動や家事など)に関するアンケート、およびPETを用いた脳スキャンによるドーパミン量(黒質線条体の脱神経の度合い)の測定を行いました。

結果

運動よりも運動以外の身体活動をしているパーキンソン病患者の方が、運動機能面における症状が軽度でした。

コメント
研究者は次のように述べています:

「運動よりも家事などの雑用の方が運動技能の低下を防ぐのに有効でした。 座って過ごす時間が長いのが不健康であると言われていますが、パーキンソン病患者には特にこれが当てはまります」

「パーキンソン病の悪化だけでなく(パーキンソン病の悪化に伴って)身体活動量が減少していくのもパーキンソン病が進行した患者で運動機能面における症状が悪化する要因かもしれません」

「私は自分の患者にも、立って動き回る時間を増やし座って過ごす時間を減らすようにと指示しています」