乗用車 vs. SUV の衝突事故では、乗用車の死亡率が7倍

(2013年5月) 車の購入時に、自動車アセスメント(安全性評価)を参考にして購入する車を決定する人は多いと思いますが、米国で開催された救急医療学会で発表されたバッファロー大学の研究によると、自動車同士の衝突事故の死亡率においては自動車アセスメントの成績だけでなく自動車のタイプも大きく影響します。

研究の方法

Fatality Analysis Reporting System(FARS)という事故データベースの1995~2010年のデータを分析しました。 分析対象となった死亡事故に関与する自動車の数は8万台以上でした。

結果
乗用車 vs. SUV

乗用車(セダンと軽乗用車)とSUVの正面衝突の場合には、それぞれの安全性評価の成績によって、SUVのドライバーに比べて乗用車のドライバーのほうが4~10倍近くも死亡率が高くなっていました。

衝突した乗用車とSUVのうち SUVの安全性評価の成績のほうが良い場合には乗用車のドライバーの死亡率が10倍で、乗用車の安全性評価の成績のほうが良い場合には乗用車のドライバーの死亡率が4倍だというわけです。 安全性評価を考慮しない場合、乗用車のドライバーの死亡率は SUVのドライバーの7倍以上になります。

乗用車 vs. 乗用車

参考までに乗用車同士の衝突の場合、互いの車の安全性評価の成績が1ランク異なると、成績が悪いほうのドライバーの死亡率が1.28倍になります。 また、1台の自動車の(壁などへの)正面衝突の事故の場合には、安全性評価の成績が1ランク下がるとドライバーの死亡率は1.22倍になります。

コメント
研究者は次のように述べています:
「二台の自動車がぶつかる事故では、軽量で小型なほうに犠牲が生じるケースが圧倒的に大部分ですが、(SUV対乗用車の場合は)重量が同じでも被害があるのは乗用車のほうです。 正面衝突では、SUVが乗用車の上に乗り上げるかたちになることが多いからです」
補足

今回の研究で言及されている米国の自動車アセスメントも、車の安全性を5段階で評価したものなので、少なくともその点は(他にどこか相違点があるかもしれませんが)日本の自動車アセスメントと同じです。

1990年代以前の SUV には転倒事故がおきやすいという欠点がありましたが、現在にはその問題点は随分と解消されており、研究者によると、今回の研究結果と併せて、今では最も安全なタイプの車の1つであると言えます。