ピーナッツでガンが転移するリスクが増加する?

(2014年12月) "Carcinogenesis" 誌に掲載されたリバプール大学の研究によると、ピーナッツの成分の中にはガン細胞の拡散と生存を助長するものがあります。

ピーナッツ・アグルチニン

この成分はピーナッツ・アグルチニン(PNA)と呼ばれるタンパク質で、主としてガン細胞や前ガン性の細胞に見られる特殊な糖鎖と結合して、血流中の腫瘍細胞の表面に発現する PNA よりも大きなタンパク質との間に相互作用を示します。

今回の研究では、この相互作用によってこの「大きなタンパク質」に変化が生じ、それによってガン細胞(血流中の腫瘍細胞)の表面下に存在する接着分子が剥き出しの状態になることが示されました。

接着分子が剥き出しの状態になって粘着性を増したガン細胞は、血管に付着しやすくなるだけでなく、ガン細胞同士で小さな塊を形成して血流中における生存力を増します。 上皮ガンの多くは、血流に乗って移動することにより他の臓器へと広がります。

加熱調理も効果が薄い

この研究チームの以前の研究では、PNA が調理や消化への耐性を有していて、ピーナッツを生で、あるいはローストして食べたのち、ピーナッツに含まれる PNA の最大50%が(調理や消化で破壊されずに)体外へと排出されることが示されています。 PNA は、ピーナッツを食べると活性を保ったまま速やかに血流中へと入り込みます。

研究者は次のように述べています:

「今回の研究では、ピーナッツを食べたのちに血流中に見られる PNA によって腫瘍細胞が体の他の部分に広がる能力が増強されるという原理証明が得られました」

「現時点で結論的なことは言えませんが、ガンによる死亡の大部分にはガンの他の臓器への転移が関与していますから、ガン患者はピーナッツを食べないのが良いかもしれません」