ピーナッツ・アレルギーの免疫療法に乳酸菌を加えると成功率がアップ

(2015年1月) Murdoch Childrens Research Institute(オーストラリア)が行った臨床試験で、ピーナッツ・アレルギーの免疫療法(減感作療法)においてプロバイオティクスの一種であるラクトバチルス・ラムノサス菌(Lactobacillus rhamnosus)をピーナッツ・プロテインと併用するのが有効であるという結果になりました。

ピーナッツ・アレルギーは一生治らないことが多く、食品アレルギーに起因するアナフィラキシー(重度のアレルギー反応)による死亡の原因として最も一般的です。

研究の方法

ピーナッツ・アレルギーの子供60人超を2つのグループに分けて、一方のグループにはピーナッツ・プロテインおよびL. ラムノサス菌という乳酸菌の一種を、そしてもう一方のグループにはプラシーボを毎日18ヶ月間にわたって与えました。

ピーナッツ・プロテインは経口免疫療法参考記事: ピーナッツ・アレルギーに舌下減感作療法は有効として与えられたもので、少量の投与から始めて、投与量が2g/日となるまで2週間ごとに量を増やしてゆきました。 乳酸菌の投与量は終始一定でした。

ピーナッツ・プロテインとL. ラムノサス菌(またはプラシーボ)の投与をストップしたのち2~5週間が経ってから、子供たちのピーナッツ耐性をピーナッツ・チャレンジ試験で評価しました。

結果

ピーナッツ・プロテインとL. ラムノサス菌を投与されたグループでは82.1%が食事にピーナッツが含まれていても平気になっていました。 プラシーボのグループでは、この数字は3.6%でした。 つまり、ピーナッツ・アレルギーを放置していて自然とアレルギーが治る場合に比べて、L. ラムノサス菌を用いた免疫療法を行えば、ピーナッツ・アレルギーが治る率が20倍になるというわけです。

注意点

研究者は、乳酸菌を用いる場合であっても、ピーナッツの免疫療法(少量のピーナッツから徐々にピーナッツに慣れさせていく)は必ず医師の指導のもとで行うようにと警告しています。 今回の試験でも、免疫療法を行っている最中にアレルギー反応が生じた子供がいました。

また、ピーナッツの免疫療法を終了してから数年後にどうなっているかを今後の研究で確認する必要があります。