洋梨が初期の糖尿病のコントロールに効果?

(2015年4月) "Food Research International" 誌に掲載されたマサチューセッツ大学などの研究によると、2型糖尿病および2型糖尿病に起因する高血圧のコントロールに洋梨が有効かもしれません。 (出典: Research Shows Pears Could Be Part of a Healthy Diet to Manage Diabetes

研究の方法

この研究では生体外実験により、バートレットという黄色の梨とスタークリムゾンという赤色の梨の果皮・果肉・果汁が2型糖尿病および高血圧の予防と症状抑制にもたらす効果を調べました。

結果

調査の結果この2種類の梨が初期の糖尿病および糖尿病性高血圧のコントロールに有益である可能性が示唆されました。 梨に含まれるフェノール化合物が有効成分である可能性がありますが、このようなフェノール化合物は果肉よりも皮の部分に豊富に含まれています。

今回の研究で調査対象となった2種類では、スタークリムゾンの果皮に最も大量のフェノール類が含まれていました。 ただし果肉では、スタークリムゾンよりもバートレットにフェノール類が多く含有されていました。

研究者は次のように述べています:
「初期ステージの糖尿病をコントロールするのに、洋梨(皮ごと)を食生活に取り入れるのが有益かもしれません。 ただし今回の研究は生体外実験なので、今後の研究で今回の結果を確認する必要があります」
血圧抑制の効果
この研究ではさらに、バートレットから抽出した液体(watery extract。 果汁?)に低~中程度のACE阻害活性(*)があることも示されました。 果皮と果肉は、このような活性を示しませんでした。
(*) 「ACE」とは「アンジオテンシン変換酵素」の略称。 ACEにはアンジオテンシンIがアンジオテンシンIIへと変換されるのを阻害する作用があります。 アンジオテンシンIIには血管の収縮などにより血圧を上げる作用があるので、ACE阻害活性があるということは血圧の上昇を抑制する作用があるということになります。 ACE阻害薬という高血圧の薬もあります。
注意点
この研究には USA Pears という米国の梨業界団体が資金の一部を提供しています。