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子供は人口甘味料の血中濃度が上がりやすい

(2016年10月) "Toxicological & Environmental Chemistry" 誌に掲載された米国立衛生研究所(NIH)の研究によると、子供は大人よりも人口甘味料が効率的に血流中へと吸収されてしまいます。

研究の方法

健康で薬も服用していない成人11人(18~45才)と子供11人(6~12才)を被験者とするクロスオーバー試験(*)を行いました。

大人には0mg・68mg・170mg・250mg(†)のスクラロースを355mlの水に溶かしたものを飲んでもらい、子供には0mgまたは68mgのスクラロースを240mlの水に溶かしたものを飲んでもらいました。 採血は、スクラロース飲料を飲む前と飲んでからの120分間のうちに行いました。

(*) クロスオーバー試験では、複数のグループに分けた被験者に研究のテーマに当たるモノを一通り体験してもらいます。 例えば、1回目の試験でグループAが効果を調べたい薬を飲み、グループBがプラシーボを飲んだのち、数日間や数週間の空白期間を設けて、2回目の試験を行うという具合です。 この2回目の試験では、グループAがプラシーボを飲んでグループBが薬を飲みます。

今回の試験で言えば、11人の大人と子供にスクラロースを0mg~250mg(子供は68mgまで)という量でそれぞれ一通り飲んでみてもらったということになります。

(†) 68mg~250mgというスクラロースの量は、人口甘味料が使われた清涼飲料水(以下「ダイエット・ソーダ」)を1~4本飲んだ場合のスクラロース摂取量に相当します。
結果

子供は身体が小さく体内に存在する血液の量も少ないため、ダイエット・ソーダを飲んだ後の血中スクラロース濃度が成人の2倍でした。

人口甘味料について

カロリーを有する糖類の摂りすぎが肥満や糖尿病などにつながることから、ノンカロリーあるいは低下カロリーの人口甘味料の使用量は世界的に増加を続けています。 そして、消費者がダイエット効果を期待して本物の糖類よりも人口甘味料を好むために、食品メーカーは糖類の代わりに人口甘味料を使用するようになっています。

ところが人口甘味料は、米国食品医薬局(FDA)により食品添加物として安全であると認められているにも関わらず、長期的に摂取した場合の健康への悪影響が懸念され続けています。 近年の研究により、人口甘味料が甘味をもたらすだけのものではなく、代謝に影響しかねない生物活性を有する物質であることが明らかになっているためです。
授乳中の母親も人口甘味料に要注意?

今回の研究チームの以前の研究では、母親が人口甘味料を含有する飲食物や医薬品などを摂取すると、母乳からも人口甘味料が検出されることが明らかになっています。

2才未満の乳幼児は腎臓の血液浄化能力が十分発達していないため、母親が人口甘味料を摂取している乳児は、血中で人口甘味料の濃度が小学生以上に高くなっている恐れがあります。