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骨盤帯に痛みがある人こそ経膣分娩を

(2012年12月) "American Journal of Obstetrics and Gynecology" に掲載されたNorwegian Institute of Public Health の研究によると、帝王切開による出産では、経膣分娩に比べて骨盤帯に生じた痛みが治まらないリスクが増加します。

帝王切開と骨盤帯の痛み

帝王切開による出産は世界的に増加していますが、妊娠に関連する骨盤帯の痛みも帝王切開を選択する理由の1つとなっています。 骨盤帯の痛みがひどい女性が、経膣分娩が耐え難いほどの苦痛になるのではないかとか、経膣分娩により骨盤帯の痛みが悪化するのではないかと恐れるためです。

ただし、このような懸念に関して科学的な調査が行われたことはないため、この研究では、帝王切開が骨盤帯の痛みに与える影響を調べるために、出産方法と出産後半年の時点での骨盤帯の痛みとの関係を調べました。

研究の方法

妊娠30週目の時点で骨盤帯に痛みがあると訴えた 10,400人の女性を対象に、妊娠17~30週および出産から半年後の時点に関するアンケートを実施しました。

結果
主な結果は次のようなものです:
  • 79.9%が経膣分娩による自然出産6.7%が吸引法または鉗子法による経膣分娩で自然出産、そして 6.2%が帝王切開による計画出産だった。
  • 帝王切開による計画出産では、出産後半年の時点で骨盤帯に重度の痛みが生じるリスクが2~3倍だった。
  • 妊娠期間中に松葉杖を使用していた女性では、緊急帝王切開と計画帝王切開のいずれの場合でも、出産後半年の時点で骨盤帯に重度の痛みが見られた。
  • 吸引法または鉗子法による経膣分娩でも、出産後半年の時点で骨盤帯に重度の痛みが生じるリスクが増加していた。
研究者は次のように述べています:
「今回の研究結果によれば、骨盤帯の痛みからの回復プロセスにおいて帝王切開が有益であるとは言えません。 骨盤帯に重度の痛みのある妊婦は、帝王切開をする理由が他になければ経膣分娩で出産するのが安全でしょう」