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歯周病菌で膵(すい)臓ガンのリスクが増加する恐れ

(2018年1月)"British Journal of Cancer" に掲載されたヘルシンキ大学などの研究によると、歯周炎を引き起こす「トレポネーマ・デンティコラ」という細菌が膵(すい)臓ガンなど消化器のガンの発生に関与している可能性があります。出典: Oral health may have an important role in cancer prevention

研究の概要

トレポネーマ・デンティコラ菌の有害な作用は主としてTd-CTLPと呼ばれるタンパク質分解酵素によるのですが、この酵素が膵臓などの消化器官に生じる悪性腫瘍からも見つかりました。

今回の結果から、歯周病菌が作り出す有害物質と歯周病菌それ自体が、歯周炎が関与する全身性の低レベルな慢性炎症に助けられて、口腔内から体の他の部分へと広がってガンの一因となっている可能性が考えられます。

Td-CTLPの有害な作用

Td-CTLPには次の2つの作用があります:
  1. ガン細胞が健康な細胞へと侵入するのに利用する酵素(pro-MMP-8および9)を活性化させる
  2. 酵素を阻害する分子を不活化するなどして免疫系の働きを損なう

一致するデータ

上記の結果を裏付けるかのように、"International Journal of Cancer"(2018年1月)に掲載された研究では、7万人弱のフィンランド人を10年間にわたり追跡調査して、歯周炎を患っている人はガンで死亡するリスクが+33%、膵臓ガンで死亡するリスクに限ると+132%という結果となっています。