3つの食生活パターンと末梢動脈疾患のリスク

(2017年12月) "Lipids in Health and Disease" 誌に掲載された研究で、食生活が末梢動脈疾患(手足の動脈が狭くなる病気)のリスクに影響するという結果となりました。

研究の方法

米国に住む平均年齢60才の男女5千人弱(51%が男性)を対象に、末梢動脈疾患(PAD)の有無と食生活を調査しました。

結果

5千人弱のうち5.5%の人がPADと判定されました。

年齢・人種・糖尿病/高血圧/喫煙習慣の有無・血中脂質・カロリー摂取量を考慮しつつ分析して次の結果となりました:
  • 脂質とコレステロールの摂取量が最大のグループ(*)は最少のグループに比べて、PADのリスクが6.4倍(540%のリスク増加)だった。
  • ミネラル・食物繊維・ビタミンの摂取量が最大のグループは最少のグループに比べて、PADのリスクが72%低かった。
  • 多価不飽和脂肪酸(†)の摂取量が最大のグループは最少のグループに比べて、PADのリスクが56%低かった。

(*) データは栄養素の摂取量に応じて4つのグループに分けられました。

(†) 魚の油に豊富に含まれるオメガ3脂肪酸(DHAやEPAなど)や野菜油に豊富に含まれるオメガ6脂肪酸(リノール酸など)。 オメガ3脂肪酸はPADの予防や症状改善の効果が期待されています。

この研究における「多価不飽和脂肪酸」の内容は不明です。 オメガ6脂肪酸という言葉が論文中で1度も使われていませんが、「多価不飽和脂肪酸」というのがオメガ3脂肪酸だけを指すわけでもないでしょう。
また、PAD患者はトランス脂肪酸の血中濃度が高い一方で、ビタミンDやレチノール(ビタミンA)などの血中濃度が低くなっていました。